アスカネット <2438> (東マ)は、遺影写真加工関連や写真集制作関連を主力として、葬祭市場のIT化を推進する「葬Tech」を推進している。エアリアルイメージング(AI)事業では、樹脂製ASKA3Dプレートを活用した空中映像サイネージが、サンリオ主催「SANRIO EXPO 2018」に採用された。引き続き供給拡大が期待される。なお9月26日~29日にドイツのケルン見本市会場で開催される写真・映像・イメージング産業界を代表する最重要トレードショー「photokina―IMAGING UNLIMITED2018」に出展する。19年4月期増収増益予想である。株価は安値圏でモミ合う形だが、下値固め完了して反発を期待したい。
 
■写真加工関連を主力としてAI事業も育成
 
 葬儀社・写真館向け遺影写真合成・加工関連のメモリアルデザインサービス(MDS)事業、写真館・コンシューマー向けオリジナル写真集制作関連のパーソナルパブリッシングサービス(PPS)事業を主力として、空中結像技術を用いたエアリアルイメージング(AI)事業など新規事業も育成している。18年4月期の売上構成比はMDS事業42.8%、PPS事業55.4%、AI事業1.8%だった。
 
 17年2月人工知能搭載ソーシャルロボット「unibo」を開発・製造・販売するユニロボットに出資して資本業務提携、18年3月全身高速3Dスキャナーおよび3Dデータ処理システム開発・製造・販売のVRC社と資本業務提携した。
 
■葬祭市場のIT化「葬Tech」目指す
 
 MDS事業は葬儀関連、PPS事業はウエディング・卒業・入学イベント関連などが主力市場である。景気変動の影響を受けにくい特性や、下期の構成比が高い季節特性もある。
 
 MDS事業では葬祭市場のIT化を推進する「葬儀×TECH=葬Tech」を目指している。AI事業とのコラボ商品である「飛鳥焼香台」とともに、葬祭市場における豊富な顧客基盤を活用して、スマホで葬儀にイノベーションを起こす新サービス「tsunagoo」でスマホ連動型「弔電注文システム」「記帳受付システム」の拡販を推進する。
 
 PPS事業は、プロフェッショナル写真家向け(BtoB)の「アスカブック」と、一般消費者向け(BtoC)「マイブック」を主力としている。NTTドコモ<9437>向けOEM供給もサービス浸透で規模が拡大している。
 
■AI事業の樹脂製ASKA3Dプレートの供給拡大期待
 
 AI事業は18年1月、サービスブランドをASKA3D、プレート名をASKA3Dプレートに統一した。プレートだけで空中ディスプレイが可能となるシンプルな構造を特色として、サイネージ、車載、医療、操作パネル、飲食、アミューズメントなど多方面の業界・業種から注目されている。
 
 本格量産(ファブレス製造形態、自社ブランド販売)技術の確立に取り組み、18年4月低コスト供給が可能な樹脂製ASKA3Dプレートの安定した品質での試作に成功した。そして6月からサンプル供給を開始した。9月5日には樹脂製ASKA3Dプレートを活用した空中映像サイネージが、サンリオ<8136>主催「SANRIO EXPO 2018」に採用されたとリリースしている。19年4月期には月産1万個規模の量産体制確立を目指しており、引き続き供給拡大が期待される。
 
■19年4月期増収増益予想
 
 19年4月期の非連結業績予想は売上高が18年4月期比3.5%増の61億11百万円、営業利益が2.2%増の8億06百万円、経常利益が1.9%増の8億11百万円、純利益が1.8%増の5億67百万円としている。配当予想は18年4月期と同額の年間10円(期末一括)で、予想配当性向は29.7%となる。
 
 第1四半期は、売上高が前年同期比3.8%増の14億41百万円だが、営業利益が1.1%減の1億39百万円、経常利益が0.6%減の1億42百万円、純利益が1.8%減の96百万円だった。
 
 売上面では、MDS事業が5.5%増収、PPS事業が3.0%増収、AI事業が4.5%増収と堅調に推移したが、利益面では、人員や生産設備の増強による利益率の低下、運賃値上げによる発送配達費の増加などで微減益だった。ただし概ね計画水準としている。
 
 通期のセグメント別売上高計画は、MDS事業が2.9%増の25億99百万円、PPS事業が2.2%増の33億43百万円、AI事業が43.0%増の1億69百万円としている。
 
 MDS事業は、遺影写真加工収入の着実な積み上げ、額や葬儀演出ツールの伸長を見込むが、人件費率を高めに想定して利益横ばい計画である。PPS事業は、売上面ではOEMを中心に保守的な計画としている。また設備増強に伴って減価償却費が増加し、人件費や送料負担の増加も見込まれるため減益計画としている。
 
 AI事業では開発費の増加などを見込むが、ガラス製プレートおよび樹脂製ASKA3Dプレートのサンプル販売を計画し、増収効果で赤字が縮小する見込みだ。なお樹脂製ASKA3Dプレートの販売は不確定要素が大きいとしているが、供給拡大を期待したい。
 
 通期予想に対する第1四半期の進捗率は売上高23.6%、営業利益17.2%と低水準の形だが、下期の構成比が高い季節特性があるためネガティブ要因とはならない。通期ベースで好業績を期待したい。
 
■株主優待制度は毎年4月末の株主対象
 
 株主優待制度は毎年4月30日現在の株主に対して、所有株式数に応じて自社サービス(マイブック)割引利用券を贈呈している。
 
■株価は下値固めして反発期待
 
 株価は年初来安値圏でモミ合う形だが、1400円台を割り込むことなく下値固め完了感を強めている。
 
 9月26日の終値は1458円、今期予想PER(会社予想EPS33円74銭で算出)は約43倍、今期予想配当利回り(会社予想年間10円で算出)は約0.7%、前期実績PBR(前期実績BPS297円45銭で算出)は約4.9倍、時価総額は約255億円である。
 
 週足チャートで見ると1400円近辺が下値支持線の形だ。そして13週移動平均線突破の動きを強めている。下値固め完了して反発を期待したい。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)