ドル円はFOMCでの利上げを受け113円14銭まで上昇し、7月以来の高値をつけたが、その後反落。声明文で「緩和的」の文言が削除され、長期金利が低下したことで112円74銭前後までドルが売られた。ユーロドルは1.17台で推移し、利上げ後は1.1726まで売られたが、その切り替えし1.18手前まで上昇。株価は朝方には堅調に始まったものの、FOMC後に上げ幅を失う。ダウは3日続落し、その他主要指数も揃って下落。債券相場は大幅に反発。長期金利は3.04%台まで急落。金、原油はともに下落。

8月新築住宅販売件数    →  62.9万件

ドル/円112.64 ~ 113.14

ユーロ/ドル1.1726~ 1.1798

ユーロ/円 132.23 ~ 132.93

NYダウ -106.93 → 26,385.28ドル

GOLD -6.00 →1,199.10ドル 

WTI-0.71  →71.57ドル 

米10年国債 -0.048 → 3.048%

 
本日の注目イベント

中  中国 8月工業生産
独  独9月消費者物価指数(速報値)
独  独10月GFK消費者信頼感
欧  ユーロ圏8月マネーサプライ
欧  ユーロ圏9月消費者信頼感(確報値)
欧  ユーロ圏9月景況感指数
欧  ECB経済報告
英  カーニー・BOE総裁、パネルディスカッションで司会
米  新規失業保険申請件数
米  4-6月GDP(確定値)
米  8月耐久財受注
米  8月中古住宅販売件数成約指数
米  カプラン・ダラス連銀総裁講演


 FOMCでは事前予想通り、今年3回目となる利上げを全会一致で決めました。ドル円はその直後に113円14銭まで上昇し、今年7月19日以来となるドル高水準をつけましたが、その後の声明文で、今後の政策について「緩和的」との文言が削除されたことで、ドル売りが加速。112円64銭近辺までドル安が進み、この日の安値圏で取引きを終えています。

 注目された金利見通しでは、年内の利上げをもう1回とし、2019年は3回、さらに2020年に1回利上げするとのメインシナリオが描け、2021年は利上げはゼロとなっています。この結果、シナリオ通りでいけば、政策金利は3.25%~3.50%がゴールのメドと見られます。

 パウエル議長は会合後の記者会見で、「緩和的」との文言の削除は、政策経路の見通しの変化を示唆するものではないと述べていますが、同時に、貿易問題にも言及し、「米企業からの貿易懸念の『声の高まり』を耳にしている」とし、「FRBは貿易政策に責任がないが、長期間にわたる広範囲な関税は米国にとってよくないだろう」と述べています。またNYで日米首脳会談に臨むトランプ大統領は今回の利上げに関して、「残念ながら、FRBが今しがた利上げをした。私はそれに不満だ。私は彼らが利上げを好んでいる様子だという事実を懸念している」と発言しています。(ブルームバーグ)

 ドル円は113円台乗せは果たしたものの、直近高値である113円18銭を抜くことはできずに反落しています。現在は、「1時間足」の雲の下限を抜けるかどうかの攻防で、この近辺には「120時間移動平均線」もあります。もうひとつの注目材料であった日米貿易協議(FFR)では、今後も2国間協議で交渉を続けていくことで合意し、交渉中は自動車関税を引き上げないことで一致した模様です。この結果、日本としては「最悪の事態」は回避できたわけで、ひとまず自動車問題が円高要因になることは、現時点ではないものとみられます。

 本日は、上記「1時間足の雲」や、「120時間線」を完全に下抜けできるのかどうか。ここを底値に再び上昇基調を維持していくのか、というところが注目されます。昨日も上昇し、好調な日本株ですが、先行していた米国株はやや調整ムードも漂ってきました。「Buy  on  dip」のスタンスは変わらないものの、どこまで下値があるのかを確認する展開です。本日のレンジは112円30銭~113円程度を予想します。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)