ドル円は小動きながら堅調に推移。米長期金利がさらに上昇したことがドルを支え、112円98銭までドル高が進み、この日はほぼ112円台後半での取引に。ユーロドルは1.17台半ばから後半で一進一退。ポンドドルは、メイ首相が早期の総選挙は英国の最善の利益ではないと発言したことで上昇。一時は、1.3193前後まで上昇。

 株式市場は続落。トランプ大統領が国連で中国との貿易赤字は「受け入れられない」と発言したことを嫌気した。ダウは続落し、一方ナスダックは小幅ながら続伸。債券市場は引き続き軟調に推移。長期金利は一時3.11%台まで上昇し、3.09%台で取引を終える。金は小幅に続伸。原油は引き続きイランの供給懸念が重石となり続伸。引け値では72.28ドルと、約4カ月ぶりの高水準に。


7月FHFA住宅価格指数    → 0,2%
7月ケース・シラ-住宅価格指数 → 5.9%
9月消費者信頼感指数      → 138.4
9月リッチモンド連銀製造業指数 → 29

ドル/円   112.75 ~ 112.98
ユーロ/ドル 1.1761 ~ 1.1793
ユーロ/円  132.75 ~ 133.09
NYダウ   -69.84 → 26,492.21ドル
GOLD   +0.70  → 1,205.10ドル
WTI    +0.20  → 72.28ドル
米10年国債 +0.008 → 3.096%


本日の注目イベント

米  FOMC 政策金利発表
米  パウエル議長記者会見
米  8月新築住宅販売件数


 トランプ大統領は昨日国連総会で演説を行い、これまでの自分の主張をまくし立てました。まずは中国でした。中国の習近平主席を「尊敬」しているとした上で、中国による貿易・経済面での乱用を「容認することはできない」とし、「国民を守ることについて、米国が謝罪することは決してない」と述べました。また、OPECに対しても批判の矛先を向け、「OPEC加盟国は相変わらず世界の他の国々を搾取している。私はそれが気に入らない」と主張しています。さらにイランに対してもイラン核合意離脱の正当性を主張し、「経済的圧力」をかける米国のやり方は、イランの攻撃性を抑制する」とも述べています。(ブルームバーグ)

 一時延期された日米貿易協議が始まりました。日本側は自動車への関税引き上げを何としても避けたい意向で、そのため本来は米国をTPPへ復帰させたいところですが、米国側が求める「2国間協議」を受け入れる方針と伝えられています。ただ、これは茂木経済再生担当相とライトハイザーUSTR代表での話であって、本日予定されている安倍首相とトランプ大統領とのトップ会談でも受け入れられるのか予断は許しません。トランプ氏は既に日本に対しても、これまでとは異なる対応をすることを示唆していました。

 本日はFOMCが開催され、今年3回目となる利上げが決定されると見られます。注目は、会合後に公表される政策金利の見通しです。今年さらにもう1回の利上げがあるのかどうかを探ることになりそうです。8月のジャクソンホールで行われたパウエル議長の講演では、「利上げは急がない」との発言があり、一部には「政策金利引き上げ停止も近い」といった見方も浮上してきました。またFRB内にも、ブラード・セントルイス連銀総裁のように、「金融を引き締めすぎて景気後退のリスクを不必要に高めてはいけない」といった意見も出ています。12月利上げの可能性が再び高まるようだと、ドル円は113円台にしっかり乗せ、さらに上値を試すことも予想されますが、一方で12月利上げの可能性がさらに低下することも考えられます。

 ドル円の動きは非常にゆっくりです。しかし確実に下値を切り上げ、ドル高傾向を示しています。足元の動きは113円台乗せを試している状況と思われます。113円台前半には、7月19日に記録した直近高値である113円18銭があり、さらに「週足」では、「200週移動平均線」が113円20銭前後に位置しています。ここをしっかりと抜け切れば、ドル円の今年の最高値である113円39銭あたりが視野に入ってきます。今や「貿易問題はドル高要因」と思えるほど、市場は貿易問題に楽観的です。加えて、米長期金利も緩やかな上昇傾向を示しており、今回は3%台を定着させるような動きを見せています。ドル急落のシーンを忘れるわけにはいきませんが、その場面にもなかなか遭遇しません。「Buy on dip 」ということでしょうか。

 本日のレンジは112円50銭~113円30銭程度を予想します。日本株は本日「権利落ち」ということで、理論的には配当相当分の下げが見込まれます。焦点は、それでもプラスで引けることになるのかどうかです。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)