9月20日に幻冬舎から出る「ものすごく真っ当で、ありえないほど簡単なお金の増やし方」は、お金を貯めたいと思った時に、まずは読んでおきたい一冊だ。ここで取り上げている方法は、文字にすれば1行で伝えられるほどに極めてシンプルな方法だが、「ものすごく真っ当」とタイトルにあるとおり、その結論に至る過程は、現代のポートフォリオ理論と実証データに裏付けられた信頼できる内容になっている。著書は投信評価機関モーニングスター代表取締役社長の朝倉智也氏。明日から始められる資産づくりの仕組みをマンガで語り起こして、トントンと進む会話の中で具体的に解き明かしている。
 
 同書は、今年1月にスタートした「つみたてNISA(ニーサ:少額投資非課税制度)」が対象商品に指定した、ノーロード(販売手数料が無料)、かつ、低コスト(運用時にかかる手数料=信託報酬が低い)の投資信託(投信、ファンド)が、日本の投資信託市場を変えるきっかけになると期待している。あえて、従来の投資信託や販売会社の投信の販売姿勢を否定することによって、これからが投資信託を使った資産づくりを始める良い機会であることを強調して伝えている。
 
 世の中には、「つみたてNISA」を題材にして「長期・分散・積立」で投資することのメリットを解説する投資本はあるが、長期・分散・積立投資でもマイナスのリターンになりかねない事態、つまり、投資期間の最終段階にリーマン・ショック並みの世界的な金融危機が訪れた場合の対処法まで、丁寧に解説している。書籍だからこそ、長期の数値データを一覧で掲載し、自ら確認して理解を深めることもできる。
 
 朝倉氏のメッセージは、「1人でも多くの人に投信のつみたてをスタートしてほしい」というシンプルで力強いもの。資産運用について「気にはなっているのだが、未だ始められない」という人は、一読して朝倉氏の説く「簡単なお金の増やし方」を確認したい。
 
【DATA】
書名:ものすごく真っ当で、ありえないほど簡単なお金の増やし方
発行:幻冬舎
著者:朝倉智也
価格:本体1200円+税