豪ドル安・米ドル高の流れが続いており、先週末7日には約2年7カ月ぶりに0.71ドルを割り込む場面があった。米国が(発動を検討中の)中国輸入2000億ドルに対する関税措置第3弾に続き、2670億ドル相当の対中関税第4弾を準備していると報じられた事が豪ドルの重しとなった。米国との貿易戦争は中国経済の押し下げに作用し、中国と経済的に緊密な豪州にも悪影響が及ぶとの連想が働きやすい。

 米8月雇用統計で賃金の伸びが約9年ぶりの高水準となり、9月利上げが確定的と見られる中でドルは当面堅調を維持する公算が大きい。一方で、仮に米国が対中関税第3弾の発動を決めれば、豪ドルは一段と売られる可能性がある。第4弾の発動に対する懸念がくすぶるため「悪材料出尽くし」も期待しにくい。米中が衝突回避に向けて対話のテーブルに着くなどのポジティブな材料がなければ、豪ドル/米ドルの下落しやすい地合いが続きそうだ。豪ドル/米ドルは約2年7カ月ぶりの安値水準にあるだけに、すでに多くの下値ポイントを下抜けてしまっている。心理的節目の0.70ドルを意識した展開になりやすいだろう。

(執筆:外為どっとコム総合研究所  編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)