本日は、米8月雇用統計が発表される。市場予想は非農業部門雇用者数が19.1万人増(前回:15.7万人増)、失業率は3.8%(同:3.9%)、平均時給は前月比+0.2%、前年比+2.7%(同:+0.3%、+2.7%)となっている。米国の雇用情勢は引き続き好調を維持するとの見方が一般的なようで、米8月雇用統計がドル高トレンド再開のきっかけとなるか注目される。

 ただ、今年これまでに8回発表された米雇用統計に対するドル/円の反応はいずれも小さい。雇用統計発表からその日のNYクローズまでのドル/円の値幅は30銭~60銭程度にとどまる。米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げが完全に既定路線化しているため、雇用統計の結果が金融政策変更への思惑につながりにくいのだろう。その他、市場の関心が貿易問題や新興国問題に向かいがちな事も影響していると見られる。

 残念ながら、今回の雇用統計もドル/円の大幅な値動きは期待できないかもしれない。とはいえ、8月ISM景況指数は製造業も非製造業もきわめて良好だった事から、米8月雇用統計も良好となれば足元の米国景気は磐石との見方に繋がりそうだ。来週以降に向けてドル高トレンド再開の下地は整う事にもなろう。貿易問題や新興国問題はドル/円相場の決定打になりにくいが、米国のファンダメンタルズはドル/円のトレンドを左右する最重要ポイントと言えるだろう。

(執筆:外為どっとコム総合研究所  編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)