ドル円は東京市場でのドル高の流れを受け上昇。経済指標が上振れしたこともあり、111円51銭までドル高が進んだが、米中貿易問題のさらなる悪化もあり、上値では高値警戒感も。ドル高の流れからユーロドルは小幅に低下。1.1531前後まで売られ、徐々に下値を切り下げる。

 株式市場は貿易問題の不透明感から小幅ながら揃って下落。ダウは7ドル安と、ナイキやフェイスブックなどの下げに押される。債券相場は続落。長期金利は2.89%台後半まで上昇し、2.90%台も視野に。金は続落し1200ドルを割り込む。原油も小幅に続落。


8月ISM製造業景況指数 → 61.3
8月自動車販売台数演   → 16.6M台


ドル/円   111.14 ~ 111.51
ユーロ/ドル 1.1531 ~ 1.1589
ユーロ/円  128.31 ~ 129.20
NYダウ   -12.34 → 25,952.48ドル
GOLD   -7.60  → 1,199.10ドル
WTI    -0.07  → 69.87ドル
米10年国債 +0.039 → 2.899%

 
本日の注目イベント

豪  豪4-6月期GDP
中  中国 8月財新サービス業PMI
中  中国 8月財新コンポジットPMI
欧  ユーロ圏7月小売売上高
欧  ユーロ圏8月総合PMI(改定値)
欧  ユーロ圏8月サービス業PMI(改定値)
米  7月貿易収支
米  カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁講演
加  カナダ7月貿易収支
加  カナダ中銀政策金利発表


 ドル円は昨日の夕方から最近としては珍しく上昇基調を強め、111円台半ばまで上昇しました。このままの勢いでいくと、111円台後半までのドル高の可能性もあるのではとの期待もありましたが、NYでは上値もなく、111円51銭前後で上昇は抑えられています。背景には、やはり今週中にも発動される可能性のある「米中貿易戦争」の影がちらついたものと思われます。

 同時にこの水準は、一目均衡表(日足)の雲の上限にあたり、ここを明確に上抜けできれば、上昇に弾みがつく重要な値位置でもあります。足元の値動きが依然として「レンジ相場」であると考えれば、一旦はドルを売っておきたいレベルとも言えます。8月のISM製造業景況指数が予想を上回ったことで、もう一段のドル高期待もありましたが、引き続き米中貿易問題の行方が、鍵を握っていると見られます。

 ドル円は111円台半ばでは一旦上昇を抑えられていますが、チャートの形態を見る限り、上昇余地があるように見えます。米中貿易問題を引きずりながらも、どこまでドルが買えるのかという状況です。その貿易問題を巡っては、現時点ではなんら解決の兆しはありません。この欄でも何度も触れてきましたが、中国側が思い切った譲歩を示さない限り、2000億ドル(約22兆3000億円)の追加関税が発動される可能性は高まっています。

 今週6日に公聴会が終わりますが、ホワイトハウスの側近は、「トランプ大統領は公聴会が終わり次第直ちに実行するだろう」と述べています。追加関税第3弾が先か、それとも雇用統計が先かという状況です。

 本日は日本株がやや堅調な動きを見せると予想し、ドル円もNY市場での高値を超えて来るのではないかと見ています。

 レンジは111円10銭~111円90銭程度を予想します。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)