トルコリラ/円は、本日早朝に16.00円台まで下落して13日に付けた史上最安値(15.50円前後)に迫る場面もあったが、その後は急速に切り返している。トルコ当局がリラ預金への税金を引き下げると同時に外貨預金への増税を発表した事が買い戻しを誘い、一時は17.30円台まで反発した。もっとも、一昨日29日にエルドアン大統領が「経済的な脅しに対して譲歩することはない」と対米強硬姿勢を改めて示した事や、昨日30日にキリミジ・トルコ中銀副総裁の辞任が報じられた事など、根本的なリラへの不信感は払拭されていない。リラ預金への減税などという、言わば「小手先」の対応策では、週末を控えてリラ売りポジションを閉じる口実にはなっても、本格的なリラ買い材料には繋がらないと見るべきだろう。

 そうした中、週明け3日にはトルコ8月消費者物価指数が発表される。8月のリラ安を考えれば、インフレが加速する可能性が高そうだ。トルコ中銀は、エルドアン大統領の顔色を窺って利上げできないとの評価が市場に定着しつつあるだけに、インフレ加速はリラ売り材料になる公算が大きい。こうした点から見ても、足元のリラ反発は持続性を欠きそうだ。

(執筆:外為どっとコム総合研究所  編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)