ドル円は111円台半ばを超え、111円83銭まで続伸。米株式市場が堅調なことに加え、4-6月期のGDP改定値が4.2%と上方修正されたことでドルが買われた。ユーロドルは小幅に反落したが、1.17を挟む展開に。ユーロ円が130円台後半まで上昇したことも、ユーロドルの下落を支えた。ポンドが急伸。英国がEUからの離脱を巡る問題で、合意に達するとの観測が広がり、対ドルで1.28台後半から1.30台に乗せる。株式市場は4日続伸。米国がメキシコに次ぎカナダとも貿易協定の合意が近いとの見方が広がり、ダウは60ドル高。S&P500は3日連続で最高値を更新。債券相場は小幅ながら続落、長期金利は2.88%台半ばで取り引きを終える金は続落し、原油は反発。

4-6月GDP(改定値)         →   4.2%

7月中古住宅販売件数成約指数   →   -0.7%
 

ドル/円111.24 ~ 111.83

ユーロ/ドル1.1656 ~ 1.1710

ユーロ/円  129.67~ 130.85

NYダウ  +60.55 → 26,124.57ドル

GOLD  -2.90 →1,211.50ドル 

WTI  +0.98  →69.51ドル 

米10年国債 +0.004 → 2.884%

 
本日の注目イベント

独   独8月失業率
独   独8月消費者物価指数(速報値)
欧   ユーロ圏8月景況感指数
欧   ユーロ圏8月消費者信頼感(確報値)
英   英7月消費者信用残高
米   新規失業保険申請件数
米   7月個人所得
米   7月個人支出
米   7月PCEコアデフレータ
加   カナダ4-6月期GDP


 ドル円は堅調に推移し、レンジ相場の上値のメドであった111円台半ばを上抜けし、111円83銭までドル高が進みました。この水準は約1カ月ぶりの水準となり、現時点で断定はできないものの、しばらく続いていたレンジ相場を上抜けした可能性が出て来ました。

 前日までは一目均衡表(日足)の雲の上限で上昇を抑えられていたドル円は、昨日の続伸で、今朝は雲の上からローソク足が出現しており、雲抜けを完成させた形になっています。ただ、日足のMACでは「シグナル」が依然として「マイナス圏」に留まっていることから、今後MACDに収れんされる形でドル円も落ちてくる可能性もありますが、クロス円全般で「円売り」が進んでいることから、この水準でのもみ合いを経て上昇する可能性があると予想します。

 トランプ政権は、メキシコとの貿易協定大筋合意を完了させたことで、今度はカナダとのNAFTA(北米自由貿易協定)再交渉に乗り出しました。カナダとは、自動車に関する協定は受け入れられる可能性がありますが、乳製品ではまだ大きな溝があると伝えられています。カナダのトルドー首相も、「適切な取引」を結ぶという目標を犠牲にすることはないと述べてはいるものの、週内の合意を目指して取り組んでいることを明らかにしています。(ブルームバーグ)

 4-6月期米GDP改定値が発表されました。速報値の「4.1%」から上方修正され、2014年第3四半期以来の高い伸びとなる「4.2%」でした。個人消費の伸びは予想を下回ったものの、知的財産投資が大きく伸び、全体を牽引した格好です。これらを材料に好調な米株式市場はさらに買われ、これで4日続伸です。S&P500とナスダックは最高値を更新し、ダウも最高値は更新してはいないものの、連日上昇が続き、最高値更新も視野に入ってきたようです。

 米長期金利も、先週2.81%台まで低下しましたが、ジリジリと上昇に転じ、昨日は2.88%台半ばまで金利高が戻ってきました。懸念された「逆イールドカーブ」も、やや遠のいた状況です。活況な株式市場に比べ、ドル円は盛り上がりません。それでも昨日のNYでの動きは、今後の変動率の上昇を予感させるようなところもありました。来週からは9月です。米中貿易問題も、米国が第3弾の追加関税引き上げを発動させる可能性が高まっており、中国側の出方がさらに注目されます。また9月開催のFOMCでは利上げが確実視されており、国内に目を向ければ自民党総裁選も20日に予定されています。ドル円も今のような「だんまり」を決め込むわけにはいかないでしょう。本日の予想レンジは111円30銭~112円程度とします。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)