ドル円は前日と同じような展開が続き、111円を割り込んだものの勢いはなく反発。8月の消費者信頼感指数が予想を大きく上回ったことや、米長期金利が上昇したことで111円24銭までドルが上昇。ユーロドルはさらに水準を切り上げ、1.1734まで買われ、約1カ月ぶりのユーロ高水準をつける。米国株は上昇の勢いは衰えたものの主要3指数ともに揃って続伸。メキシコとの貿易協定の合意や、経済指標の上振れが支援材料となり、ダウは14ドル高。S&P500は3日連続で最高値を更新。債券相場は続落。消費者信頼感指数が2000年以来の高水準だったことで売られた。長期金利は2.88%台まで上昇。金と原油は揃って反落。

6月ケース・シラ-住宅価格指数    →  6.3%

8月消費者信頼感指数          →  133.4

8月リッチモンド連銀製造業指数    →   24

 
ドル/円110.95 ~ 111.24

ユーロ/ドル1.1691 ~ 1.1734

ユーロ/円  129.97~ 130.27

NYダウ  +14.38 → 26,064.42ドル

GOLD  -1.60 →1,214.40ドル 

WTI  -0.34  →68.53ドル 

米10年国債 +0.034 → 2.880%

 
本日の注目イベント

独  独9月GFK消費者信頼感
米  4-6月GDP(改定値)
米  7月中古住宅販売件数成約指数


 ドル円は前日と同じような展開が続き、111円を割り込んでも直ぐに切り返して、結局昨日と同じ水準で戻って来ました。午前中は、貿易や為替操作を巡る米当局者の発言を受けてドルは軟調に推移していましたが、その後、8月の消費者信頼感指数が「133.4」と発表されたことで、ドルは徐々に上昇に転じました。同指数は2000年以来となる高水準を記録しましたが、好調な個人消費に支えられ、ドルが堅調な理由の一つになっています。

 消費者信頼感指数が予想を上回ったことで、このところ低下傾向だった米10年債利回りも上昇し、こちらは2週間ぶりに2.88%台まで上昇し、ドルを支えています。米中貿易問題では一向に解決の糸口が見えず、このままでは2000億ドル(約22兆円)の制裁関税第3弾も発動される可能性が高まっています。また米朝問題でも、ポンペオ国務長官の訪朝が突然中止されるなど、ややリスク回避を促す材料も溜まってきました。それでもドル円が堅調に推移しているのは、上述のように、米経済の好調さであり、日米金利差が縮小しないことにあるようです。

 米中貿易問題の交渉を巡って、クドロー米国家経済会議(NEC)委員長は昨日FOXテレビとのインタビューで、「ノーとばかり言う人は交渉できない」、「中国から肯定な言葉は聞いたことがない」などと述べ、中国との協議では全く成果がないと述べています。貿易問題では、メキシコとの間で新たな貿易協定を締結し、カナダに圧力をかけています。トランプ大統領は「カナダとも協議するが、自動車に関税を課すことになるのか、ディールを結ぶのかどちらかだ」と語っており、カナダは選択を迫られている状況です。

 ユーロの戻しが予想以上に進んでいる印象です。ユーロドルは昨日、1.1734まで買われ、直近安値から既に400ポイント以上値を戻しています。またユーロ円も124円台後半から一方的に上昇し、昨日は130円台前半までユーロ高が進んでいます。ドイツの経済指標が好転してきてはいますが、いずれもショートカバーが主因だと思われます。ユーロの難しいところは、一旦トレンドが出ると、予想以上にその傾向が続いてしまうところです。上昇する時も、下落する時もその傾向が強く、ドル円と同じような感覚で取り引きを行っていると、損失が急速に膨らむことがあるので注意が必要です。

 本日は、米GDP改定値以外は重要な経済指標はありません。ドル円はストレスの溜まる展開が続いていますが、いましばらくは我慢が必要です。本日のレンジは110円70銭~111円50銭程度を予想します。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)