米国とメキシコとの北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉に関する報道が錯綜している。米政治サイトが、明日23日にも合意を発表するとの観測報道を流すと、メキシコペソ/円は5.89円前後まで上昇したが、大手通信社が「メキシコは米国との合意存在を否定」と報じると5.85円前後へ失速した。

 カナダも交えた3国の最終合意を月内に取りまとめるために、まずは2国間での合意を優先させようと、両国は本日から交渉に入る。NAFTA再交渉のポイントは自動車分野であり、域内の部品調達比率を引上げる「原産地規制」や、より賃金の高い地域での生産を増やす取り決めなどが主な争点となっている。

 交渉開始に先立つ形で、市場に期待と不安が入り混じる事になったため、合意が成立してもしなくてもメキシコペソ/円は結果に強く反応する公算が大きい。合意なら、トルコ・ショックに巻き込まれて下落する直前の水準である5.94円前後が戻りのメドとなりそうだ。一方、合意できなければ、トルコ・ショック以降のサポートラインである50日移動平均線(執筆時5.78円前後)を割り込む可能性もあるだろう。

(執筆:外為どっとコム総合研究所  編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)