20日、WSJ紙がホワイトハウス高官の話として伝えたところによると、トルコ当局が米国人牧師の拘束問題を巡り、トルコ政府が牧師解放と引き換えにトルコ国営ハルク銀行への罰金適用を免除するよう提案したが、米側がこれを拒否したとの事だ。ハルク銀行は米国の対イラン制裁に違反したとされるが、米側は牧師が解放されない限り、2国間による交渉は行わない方針のようだ。つまり、米側は無条件での牧師釈放を求めているという事であり、釈放しなければさらなる追加制裁を課すと警告している。

 一方、トルコのエルドアン大統領は18日に、米国に対して「わが国を戦略的な標的にする人々にこれまで屈しなかったし、今後も屈しない」と語り、改めて対米強硬姿勢を貫く意向を示した。スパイ容疑で拘束中の米国人牧師を、この段階で無条件に釈放する事は考えにくい。

 こうした中、トルコは明日21日から24日まで犠牲祭の連休に入る。もしこの間に米国がトルコに対する追加制裁を発表すれば、流動性の低下が予想されるだけにトルコリラ売りに歯止めがかかりにくくなる恐れもある。仮に追加制裁がなかったとしても、米国のトランプ大統領とトルコのエルドアン大統領の予測不能な言動に加え、トルコの長期休暇というリスク要因も加味すれば、トルコリラ相場は不安定化する公算が大きいと見ておくべきだろう。

(執筆:外為どっとコム総合研究所  編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)