ドル円は小動きながら上値が抑えられた。軟調な経済指標や長期金利の低下に、110円32銭までドル安が進み、110円半ばで越週。ユーロドルは週末ということもあり、ポジション調整の買い戻しが優勢となり、1.1445まで上昇。

 株式市場は続伸。11月の多国間首脳会議で、米中首脳会談の可能性があり、貿易問題改善への期待から、ダウは110ドル上昇。2万5669ドル台に乗せ、2月以来の高値に。債券相場は変わらず。上昇する場面もあったが、引けにかけては上昇分を削る。長期金利は2.86%台で推移。金、原油はともに上昇。


8月ミシガン大学消費者マインド(速報値) → 95.3
7月景気先行指標総合指数         → 0.6%

ドル/円   110.32 ~ 110.66
ユーロ/ドル 1.1381 ~ 1.1445
ユーロ/円  125.57 ~ 126.60
NYダウ   +110.59 → 25,669.32ドル
GOLD   +0.20   → 1,184.20ドル
WTI    +0.45   → 65.91ドル
米10年国債 -0.005  → 2.860%

本日の注目イベント

米  ボスティック・アトランタ連銀総裁講演


 先週前半までは111円を挟む展開を見せていたドル円は、110円台で推移し、やや上値が切り下がってき来た印象です。「トルコショック」をきっかに、ユーロなども売られ、主要通貨に対して円が全面高になるなど、クロス円売りがドル円の上値を押し下げたように思います。一方で110円も底堅く、先週は110円11銭近辺までドル売りが進みましたが、110円割れには至っていません。結局、110-113円のレンジは維持されており、足元の動きはその下限をテストしている状況です。

 米中貿易問題では、お互い譲歩する気配はなく、焦点は来月米国が2000億ドル(約22兆1000億円)の追加関税発動に踏み切るのかどうかという点で、現時点ではその可能性が高い状況です。そこに、米中首脳会談実現の可能性が出て来ました。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は、貿易問題での行き詰まりを打開するため、両国の当局者は交渉の工程表をまとめようとしており、最終的には11月の多国間首脳会議でトランプ大統領と習近平国家主席の会談を実現させることを視野に進めていると、両国の当局者の話として伝えています。(ブルームバーグ)

 今週22日からは米中次官級の通商協議がワシントンで行われるとの報道が先週あり、先行きが見えない米中貿易問題の、解決の糸口になればとの期待がありましたが、両国首脳が直接対話の場を持つことになれば、さらに期待値が高まります。同時に今週22日には、米中それぞれが160億ドル(約1兆7700億円)相当の関税引き上げが発動されます。

 市場もここまでは織り込んでいると思われ、先ずは次官級の協議で、関税報復合戦がさらにエスカレートする事態を回避する道筋が見い出せるのかどうかが焦点になります。

 今週はこのように、米中貿易問題の行方が最大の注目点ですが、同じく22日には毎年恒例の『ジャクソンホールでのシンポジューム』も開催されます。このシンポジュームは、カンザスシティー連銀が毎年主催するもので、世界中から多くの中銀総裁や企業のトップ、経済学者などが集うことで有名ですが、今回もパウエルFRB議長の講演が予定されています。

 9月のFOMCでは、今年3回目となる利上げが有力視されていますが、米中貿易問題の拡大や、トルコなどの新興国通貨の急落など、利上げにはアゲンストの風がふいている現状に対して、議長がどのような認識を持っているのかが確認できるかもしれません。講演は24日(金)に行われる予定です。

 本日は110円台半ばを中心に、小動きになるものと思われます。レンジは110円20銭~110円90銭程度を予想します。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)