ドル円は反発。前日110円11銭近辺まで売られたドル円はトルコリラの下落が一服し、株価も上昇したことで、111円31銭までドル高が進む。ユーロドルは続落。イタリアの政権に対する不安もあり、引き続きユーロを売る姿勢が優勢。一時は1.1330まで売られ、1年1カ月ぶりの安値を記録。

 株式市場は反発。トルコリラに買い戻しの動きが出たことで、ダウは6日ぶりに反発。ダウは前日比112ドル上昇し、他の主要指数も揃って上昇。債券相場は反落。長期金利は小幅に上昇し、2.9%近辺まで戻す。金は反発し、原油は小幅に下落。


7月輸入物価指数 → 0.0%

ドル/円   110.76 ~ 111.31
ユーロ/ドル 1.1330 ~ 1.1407
ユーロ/円  125.80 ~ 126.33
NYダウ   +112.22 → 25,299.92ドル
GOLD   +1.80   → 1,200.70ドル
WTI    -0.16   → 67.04ドル
米10年国債 +0.020  → 2.899%

 本日の注目イベント

英  英7月消費者物価指数
米  7月小売売上高
米  8月NY連銀製造業景況指数
米  7月鉱工業生産
米  7月設備稼働率
米  8月NAHB住宅市場指数


 トルコに端を発した新興国通貨売りの波は一服となりました。トルコリラは6.85近辺の水準まで買い戻され、市場にはやや安心感が広がっています。ただ、それでも同国のエルドアン大統領の高姿勢は変わりません。同大統領は14日、テレビで放映された演説で「トルコに攻撃を仕掛ける者はコストを支払うことになる」と述べ、米国製の電子機器をボイコットすると発表しています。大統領はさらに、「米国にiPhoneがあるなら、他方にはサムスンもある」とし、トルコにもスマートフォンがあると続けています。(ブルームバーグ)

 トルコリラは昨日買い戻され、ここ2営業日で約2割下げた急落は一旦下げ止まりました。この日、トルコの主要経済団体が、政府に対して危機収拾を要請し、トルコ中銀に通貨危機による経済への打撃を抑えるよう働き掛けを強めたことが、リラ買い戻しを誘ったようですが、エルドアン大統領は米国に対する強気の姿勢を崩しておらず、トランプ大統領も、トルコへの最新鋭のステルス戦闘機の売却を凍結したように、さらにトルコに対する圧力を強める可能性もあります。米中貿易戦争に加え、これまで比較的米国寄りだったトルコとも厳しい関係に突入しました。トランプ政権のこれら一連の強気外交は、11月の中間選挙までは変わらないと予想されます。

 ドル円は前日110円目前まで円高が進みましたが、そこから1円以上も円が売られる展開となり、昨日は111円31銭までドルが買い戻され、また「元の水準」に戻って来ました。個人的には「上値が重い」と見ていますが、トルコリラの急落が一服すると、すかさず、良好な米経済に市場の目が移って行くということでしょうか。チャートの基本である「日足」に目を向けると、確かに、ドル円は下げたとはいえ、「雲の上」で推移しています。少なくとも、この「日足チャート」では売りのサインは出ていません。結局、110-113円のレンジ内での動きが続いていることになりますが、それでも上記トルコの混乱や米中貿易問題は、いつ円の急騰につながるかわかりません。そのため、依然としてドルの戻りを売るスタンスでいいのではないかと考えます。その水準は、現時点では111円50銭を挟んで上下30銭程度と見ています。

 本日のドル円は110円70銭~111円60銭程度を予想します。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)