南アランド/円は13日に一時7.00円台まで下落して2016年9月以来の安値を付ける場面があった。取り立てて悪材料があった訳ではないが、トルコ発の経済危機への懸念から、株や資源などのリスク資産を手離す動きが活発化する中、同じ新興国通貨である南アランドにも売り圧力が及んだ。もっとも、「巻き添え」を喰らった格好だっただけに売り一巡後の反発も大きく、本日は7.90円台まで値を戻している。たしかに、トルコと南アフリカの内情は大きく異なっており、大統領に対する市場の信認という点でも、トルコのエルドアン大統領より南アフリカのラマポーザ大統領のほうが圧倒的に高い。インフレ率もトルコの15%台に対して南アは4%台だ。こうした点からは、南アランドがトルコリラにつれ安する根拠はそもそも乏しかったと言えるだろう。

 ただし、需給面から見ると南アランドにも続落懸念は残る。一般社団法人金融先物取引業協会が発表した店頭FX市場における7月末時点の南アフリカランドの買い越し額は1390億円余りと、今年1月の805億円から大幅に増加している。足元でも、トルコリラ/円ほどにはロスカット(損失確定売り)が進んでおらず、潜在的な売り圧力は残っていると考えられる。新興国通貨売りが再燃した場合には南アランドの下げがきつくなる可能性があるため、当面の値動きには注意が必要だろう。

(執筆:外為どっとコム総合研究所  編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)