三井住友トラスト・アセットマネジメントが設定・運用する「次世代ファンド」(愛称:次世代)は、18年6月末時点の過去3年の年率トータルリターン(信託報酬控除後)が13.72%とカテゴリー(国内中型グロース)平均(8.07%)を大幅に上回り、過去1年のトータルリターンも19.97%と平均を凌駕して好調であり、「ファンド オブ ザ イヤー 2017」において優秀ファンド賞にも輝いている。同ファンドの特徴について三井住友トラスト・アセットマネジメントのリサーチ運用部長の小田誠志氏と、ファンドの助言を担当している三井住友信託銀行株式運用部の吉田大介氏に聞いた。

 ――当面の日本株の見通しは?

 今の日本株のバリュエーションは、2018年6月末現在で、株価収益率(PER)が13.6倍。グローバルでみた世界全体の平均は14.5倍であり、日本株に割高感はない。

 TOPIX(東証株価指数)の予想PERは、2013年4月-18年6月末まで、平均PER14.7倍を挟んで13.7倍-15.6倍の狭い範囲で動いている。15年3月25日には17.3倍、16年4月5日には12.1倍とレンジを外れる場面もあったが、数カ月で平均値に戻った。現在のPER13.6倍はレンジの下限に位置している。

 今後のポイントは、バリュエーションの元になる企業収益動向。前年度は経常増益率が前年度比2ケタ増益だったが、今年度は企業予想ベースで前年度比2%弱、アナリストのコンセンサス予想では7%に届かない低い増益率になっている。

 バリュエーションは割安だが、今年度の利益予想に基づく限り、大きな株価上昇は期待しづらく、跛行色(はこうしょく:上昇銘柄もあれば、下落銘柄も目立つ全体的にちぐはぐな状態)の強い相場になると考えている。「次世代ファンド」は、利益成長に基づく銘柄選別を重視するファンドで、今の環境下に適したファンドと考えている。

 ――「次世代ファンド」の優れたパフォーマンスの要因は?

 「次世代ファンド」は社会や経済に大きな変革を迫る3つの「メガトレンド」に注目して銘柄を選定する日本株ファンドだ。メガトレンドとして「テクノロジーの進歩」「人口構造の変化」「気候変動と資源不足」を取り上げ、今後の日本経済をリードする成長分野に投資するが、現在は、AI(人工知能)、ロボティクスなどの第4次産業革命といわれる新しい技術に関連する銘柄群、また、労働人口不足を補う省力化関連や医療・介護関連、そして、環境保全に関わる新エネルギー関連や電気自動車に関連する企業群などを投資対象にしている。

 3つのメガトレンドも時代が移れば成長産業も変わってくる。たとえば、テクノロジー分野では、数年前までは携帯電話やインターネットの普及が中心だったが、今では、IoT(モノのインターネット)やAIが当たり前に活用される時代になっている。このような時代や社会の変化に合わせて成長が見込まれる次世代の勝ち組企業に厳選投資しようというのが、当ファンドのコンセプトであり、長期投資に資するコンセプトと言える。

 有望企業を厳選するため、常時2000社程度の企業データの分析に加え、三井住友信託銀行の20名以上からなるアナリストチームによる年間4800件以上の企業調査に基づいて実際に投資する50-60銘柄を絞り込んでいる。

 また、「次世代ファンド」では、常に投資対象候補として約800銘柄程度を日々地道にチェックしている。一般的な日本株のアクティブファンドでは、300-500銘柄程度をリスティングするケースが多いと思われるが、このファンドでは、より幅広に投資対象候補を捉えるようにした。その分、手間はかかるが、有望銘柄を見逃すことが少なくなったと思う。それがパフォーマンスにも反映されていると考える。

 ――「次世代ファンド」の魅力は?

 今後は、日本株全体を買うよりも、利益成長に基づいて投資銘柄を厳選したファンドに活躍余地が広がると考えている。その中で、日本株ファンドの中で屈指のパフォーマンスを残している「次世代ファンド」に注目していただきたい。

 なお、銘柄選定では足元の業績はもとより、将来にわたっても利益成長が可能かという点に徹底的にこだわって分析している。今年10月には、三井住友信託銀行の資産運用部門と三井住友トラスト・アセットマネジメントが統合する。約65兆円という国内最大規模の運用資産を預かる資産運用会社として、調査運用体制も一段と強化される。引き続き皆さまのご期待に応えていきたいと思う。(情報提供:モーニングスター社)