米国内総生産(GDP)は言うまでもない重要統計だが、今回の4-6月期GDP・速報値にはいつも以上に注目が集まっている。1-3月期が前期比年率+2.0%と冴えなかっただけに、今回は高い伸びが期待できそうだ。トランプ米大統領やカドロー米国家経済会議(NEC)委員長から、今回のGDPは「すばらしいものになるだろう」などと、好結果を示唆する発言が相次いでおり、それに伴って市場の期待度は一段と高まっている。

 エコノミスト予想の中央値は前期比年率+4.2%前後だが、実際の市場参加者の期待値はさらに高いと見るべきだろう。内訳の個人消費や在庫投資などの内容にもよるが、4%台前半の伸びでは「出尽くし感」が広がってしまう事も考えられる。一方で、トランプ大統領らが結果を知った上で発言しているのだとすれば、5%に近い伸びが示される可能性もある。なお、トランプ大統領は「5.3%にまでは届かないと思うが、3.8%、3.9%でも十分にすばらしい」と思わせぶりなコメントを残している。

 今回の米4-6月期GDP・速報値は、短期的な相場変動要因としては最上級の手掛り材料になってしまったようだ。ドル/円相場にとっては、急騰・急落のいずれの方向にもリスクがある「やっかい」な材料と言えるだろう。

(執筆:外為どっとコム総合研究所  編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)