本日は、欧州連合(EU)のユンケル欧州委員長とトランプ米大統領が、ワシントンで首脳会談を行う。米欧間の貿易摩擦緩和に向けた協議が進展するか、市場の注目を集めている。ただ、結論から言えばその可能性は低いと言わざるを得ないだろう。

 ユンケル委員長は、米国の主要貿易相手国の間で自動車関税を引き下げる可能性を探る事を提案する方針とされるが、「EUは貿易上の敵」とまで言い放ったトランプ米大統領が満足する提案になるとは到底思えない。また、EU諸国の足並みが揃っていない現状では、それ以上の踏み込んだ提案ができる公算は小さい。なお、フランスのルメール経済・財務相は「欧州各国が世界貿易問題の各側面の見直しを議論する前に、米国は『理性を取り戻して』鉄鋼・アルミニウム輸入関税を撤回すべきだ」と述べている。

 為替への影響については、仮に協議が上手く運ばないとすれば、ユーロの重しとなる公算が大きい。貿易戦争はドル高に繋がるとの見方が浸透し始めている事もあってユーロ安・ドル高に振れる事になりそうだ。会談後の両首脳の発言が注目されるところだが、トランプ米大統領についてはツイッターでのつぶやきにも要注意であろう。

(執筆:外為どっとコム総合研究所  編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)