ドル円は東京時間の夕方から下落し、NYでは再び111円を割り込む。中国の景気刺激策を受け、カナダや南アランドなど資源国通貨が対ドルで買われたことで、円も対ドルで上昇。その後やや戻して、111円台に乗せて引ける。ユーロドルは前日と同じく、1.17を挟んでもみ合い、方向感も掴めない。良好なドイツのPMIも材料にはならず。

 株式市場は上昇。好決算を発表したテクノロジー株やヘルスケア関連が買われた。ダウは197ドル上昇、一方ナスダックは小幅に下落。債券相場はほぼ変わらず。長期金利は2.95%を若干下回る。金は小幅に続落し、原油は反発。


7月リッチモンド連銀製造業指数 → 20
5月FHFA住宅価格指数    → +0.2%

ドル/円   110.96 ~ 111.34
ユーロ/ドル 1.1674 ~ 1.1717
ユーロ/円  129.78 ~ 130.09
NYダウ   +197.65 → 25,241.94ドル
GOLD   -0.10   → 1,225.50ドル
WTI    +0.63   → 68.52ドル
米10年国債 -0.006  → 2.949%


本日の注目イベント

豪  豪第2四半期消費者物価指数
独  独7月ifo景況感指数
欧  ユーロ圏6月マネーサプライ
米  6月新築住宅販売件数
米  米欧首脳会談(ワシントン)
米  企業決算 → コカコーラ、GM、ボーイング、VISA、フェイスブック


 ドル円は再び111円を割り込む場面がありましたが、今回の下げは浅く、111円台前半でNYの取引を終えています。中国が貿易戦争による影響を軽減するため、国内景気を刺激する姿勢を鮮明にしたことや、トランプ政権が国内の農家に対して120億ドル(約1兆3300億円)規模の支援を実施することを発表したことが好感され、ダウが200ドル近く上昇。これが、ドルの下支えになったようです。

 一方で、トランプ大統領の予測不能の「つぶやき」は止まりません。本日25日にはホワイトハウスで、トランプ大統領とEUのユンケル欧州委員長が貿易戦争阻止を目指して会談を行うことになっていますが、その前にも関わらず、「関税は最高にすばらしい」と述べ、米国の貿易相手国・地域が「公正な取引」の交渉をしない場合はさらなる関税を課す、と警告しています。(ブルームバーグ)ユンケル委員長は「大きな取引ないし提案は用意せずにホワイトハウスでの会談に臨み、問題解決のアプローチに関してトランプ氏の本心を探ろうとする見込み」とブルームバーグは伝えています。

 ドル円は110円台では、そこそこの抵抗を見せますが、まだドルの上値は重いと見られます。ただ一部には、今週末の米4-6月期GDP速報値が再びドルの上昇材料になるといった見方もあります。アトランタ連銀が公表する「GDPNOW」では、直近の数値が「4.5%」と1-3月期の確定値「2.0%」を大きく上回っています。個人消費や投資分野が伸びていると、アトランタ連銀は分析していますが、すでに6月の小売売上高も「0.5%」と好調さを示しており、5月にいたっては「1.3%」と、絶好調でした。もし予想通りの結果であれば、米景気はさらに拡大していることになり、FRBの今後の利上げが正当化されることにつながります。その結果ドル買い材料となり、ドル円が再び112-113円程度まで上昇するきっかけになる可能性もありそうです。

 ドル円は先週月曜日に、「週足」のレジスタンスラインを上抜けして始まったことはこの欄でも述べましたが、結局先週末のドル急落で「長い上ひげ」をつけて終わった形になりました。また、同時に113円18銭で直近高値をつけたことで、結局、2015年6月の125円86銭を頂点としたレジスタンスラインで上昇を抑えられたことにもなります。「日足」では依然として上昇傾向は保たれていますが、このまま下げるようだとこの「週足のレジスタンスライン」は非常に強い抵抗線だと改めて意識されることになり、上値を抜けるにはさらに時間を要することになります。

 本日のドル円は110円70銭~111円70銭程度を予想しますが、ホワイトハウスでの会談で、貿易戦争阻止の具体的な合意がないようだと、再び下値を試すことも予想されます。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)