モーニングスター <4765> の2019年3月期第1四半期決算は、売上高17.88億円(前年同期比15.3%増)、経常利益6.14億円(同14.6%増)と、2ケタ増収増益決算になった。利益項目は、営業利益、税前利益、当期利益の全てにおいて9期連続の増益、6期連続の最高益を更新している。7月20日に開催した決算説明会で、同社代表取締役社長の朝倉智也氏は、「子会社SBIアセットマネジメントは2020年3月末までに運用資産残高を5000億円上乗せする拡大策を推進する。モーニングスターで展開するタブレットアプリは提供社数・台数ともに順調に拡大し、収益拡大に向けた基盤が固まってきている」と成長戦略が順調に進展していると語った。
 
 連結経常利益を14.6%増へ押し上げた大きな要因は、SBIアセットマネジメントの経常利益が1.92億円と前年同期比48.6%増の大幅増益を達成した効果が大きい。モーニングスター単体の経常利益は3.96億円(前年同期比0.25%増)の微増益で9期連続増益・7期連続最高益を達成している。
 
 SBIアセットマネジメントが運用するファンドの純資産残高は、2017年6月末の2214億円が今6月末は2904億円と31.2%増額した。このため残高に応じた収益(信託報酬)部分の経常利益が前年同期0.94億円から1.69億円に大きく伸びた。この残高増の背景には取扱い販社数が33社から48社へと45.5%拡大した効果もある。
 
 SBIアセットマネジメントでは、純資産残高の拡大に向けて既存ファンドの育成とともに、新ファンドも積極的に開発・設定していく計画だという。既存ファンドでは、日本株ファンドのJシリーズ(jrevive、jnext、jcoolなど)を軸に、「SBI日本・アジアフィンテック株式ファンド」、「SBIインド&ベトナム株ファンド」、また、iDeCo(個人型確定拠出年金)向けなどを増額。新ファンドとしては、「定率払い出し型ファンド」、「元本確保型バランスファンド」、「グローバルESGバランスファンド」など、時代の要請に合ったファンドを投入する計画としている。
 
 一方、モーニングスター単体の収益の柱のひとつになってきたタブレットアプリについては、提供社数が17年6月の73社から139社へとほぼ倍増。提供台数は同4万6579台から、5万5941台へと20.1%増となった。社数の拡大にはIFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)が加わったこともあるが、地方銀行(全105行)で50行が採用、信用金庫での採用も広がるなど、地域金融機関での採用が拡大している。
 
 朝倉氏は、タブレットアプリについて、「採用社数にこだわって提供先の拡大を最優先で取り組んでいる。導入時のイニシャルコストは極力小さくし、最初は数台でも採用していただくことで、アプリを使うことで投信の販売実績が拡大することに伴って、提供台数やサービスメニューの拡大などにつながっていく」と語り、提供社数の拡大が続いていることが同社の成長のポテンシャルを高めていると解説した。
 
 なお、「モバイル・ファースト」を一段と推し進め、タブレットアプリに「ライフプランシミュレーション」ツールを標準装備する他、株式新聞のスマートフォンアプリの大幅リニューアル、仮想通貨アプリ「My仮想通貨」のUI・UXの強化など、メディア価値の向上に向けた取り組みを継続している。(写真は、2019年3月期第1四半期決算を発表するモーニングスター代表取締役社長の朝倉智也氏)