大和総研経済調査部主席研究員の齋藤尚登氏は7月19日に「債務削減と米中摩擦で景気は減速へ」と題したレポート(全8ページ)を発表し、2018年の中国の実質GDP成長率の予想を前年比6.5%から同6.6%に引き上げた。米中貿易摩擦によって成長率は若干押し下げられるものの、景気の下支え策はしっかりと打たれており、安定成長を維持するものと見通している。レポートの要旨は以下の通り。

◆2018年4月~6月の実質GDP成長率は前年同期比6.7%と、1月~3月の同6.8%から僅かに減速した。1月~6月の景気が想定以上に堅調であったことを受けて、大和総研は2018年の中国の実質GDP成長率予想を従来の前年比6.5%から同6.6%に引き上げる。2019年は同6.4%で据え置く。

◆今後はデレバレッジ(負債率引き下げ)による金融引き締め効果が継続することに加え、米中貿易摩擦による関税率引き上げ等の悪影響が景気を若干押し下げよう。ただし、資金調達難の深刻化が懸念される小型・零細企業には、4月と7月の預金準備率引き下げにより「解凍」された一部資金が融通されるなどの政策が既に打たれている。今後もこうしたサポートは続く見通しであり、景気が大きく下振れするのは回避されよう。(情報提供:大和総研)(イメージ写真提供:123RF)