東京時間に113円台乗せまで続伸したドル円だったが、NY時間では112円台での取引に終始。住宅関連指標が予想を下回ったことで112円71銭まで売られたが、小幅に戻して引ける。パウエル議長の議会証言にも前日ほど反応せず。ドルが小幅に下落したことでユーロドルは上昇。1.16近辺から1.16台半ばまでユーロ買いが進む。株式市場は続伸。モルガンスタンレーの好決算が金融セクターをけん引し、ダウは5日続伸。一方ナスダックは前日とほぼ同水準。債券相場は引き続き動きが見られず。長期金利は小幅に上昇。金と原油も小幅に上昇。

6月住宅着工件数  →  117.3万件

6月建設許可件数  →  127.3万件

ドル/円112.71 ~ 112.96

ユーロ/ドル1.1602 ~ 1.1662

ユーロ/円  130.88 ~ 131.49

NYダウ  +79.40  → 25,199.29ドル

GOLD  +0.60 →1,227.90ドル 

WTI  +0.68   →68.76ドル  

米10年国債 +0.009  → 2.869%


本日の注目イベント

豪  豪6月雇用統計
日  6月貿易収支
英  英6月小売売上高
米  新規失業保険申請件数
米  6月景気先行指標総合指数
米  6月フィラデルフィア連銀景況指数
米  クオールズ・FRB副議長講演
米  企業決算 → ブラックストーン、マイクロソフト


 ドル円は昨日の東京時間に113円台に乗せ、113円14銭前後までドル高が進み、約半年ぶりの水準まで上昇しました。ただNY市場では113円台には届かず、112円台後半での推移に留まっています。それにしてもドル円は、大幅な上昇はないものの、ゆっくりと着実に上昇を続けています。株価は日米ともに戻り基調ですが、債券相場はどうゆわけか動意がなく、従って長期金利も2.84~2.87%程度で一進一退。一時ほどの上昇傾向は見られません。それでも113円台まで円安が進んだ背景には、クロス円の上昇が挙がられます。昨日のユーロ円は上昇が一服でしたが、前日には132円近辺まで上昇しています。最近では、未曾有の被害をもたらした西日本の集中豪雨で、景気が冷え込むといった見方や、国の予算を投じて支援する必要があるため、財政が悪化するなどといった見方が「円売りにつながっている」という説も出ています。

 昨日も前日に引き続きパウエルFRB議長の証言が下院でありましたが、市場へのインパクトはほとんどなく、ベージュブックでも、景気は拡大を続けている一方、関税の影響により製造業者の間では懸念が強まったとありましたが、為替への影響はほとんどなかったようです。市場の関心は結局「貿易戦争の行方」ということのようです。クドロー米国家経済会議(NEC)委員長は18日、「われわれが知る限り、習主席は現時点において取引を成立させることは望んでいない」と、米中の貿易対立緩和を目指した通商協議を足止めしていると、中国を批判しました。これに対し中国商務省は、米国が関税を引き上げたことに中国が対抗した措置は正当だと主張しています。(ブルームバーグ)

 米中貿易戦争は終息の糸口が見えず、小康状態です。米国は2000億ドル(約22兆6000億円)規模の制裁関税を発表していますが、これは公聴会や一般からの意見を聞く作業があり、発動されるのは早くても9月の予定です。また、その先に見えるのが米国への輸入車に対する関税引き上げです。トランプ政権は、米国に輸入される自動車及び部品に最大25%の関税をかけることを検討しています。この問題を巡っては米自動車工業会も反対しており、そう簡単ではないのかもしれませんが、トランプ大統領はこれまで口にしてきたことはほぼ全て実行しています。いつ発表されるか判りません。

 この問題に関して、世耕経済産業相がブルームバーグのインタビューに答えています。世耕氏は、自動車の場合は「日本経済に対する影響は非常に大きい」として、鉄鋼・アルミニウム製品への関税とは「違う対応になるだろう」と述べ、米国が輸入制限措置を日本に発動した場合、何らかの対抗措置を取る可能性を示唆しています。

ドル円は、113円台は維持できず小幅に反落してはいますが、それでも112円台後半です。これまでも「一歩後退、二歩前進」といった動きが続いて、結局113円までドル高が進んできました。市場参加者もこの動きに慣れてきており、「ドルが下がれば買い」との姿勢を強めています。ドルが急落する状況にはないとしても、つい4カ月前には104円台半ばで取引されていたことを考えると、すでに約9円もドル高が進んだことになります。注意するにこしたことはありません。本日の予想レンジは112円50銭~113円30銭程度を見ていますが、この予想自体、足元のドル高に慣らされているところもあります。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)