綿半ホールディングス <3199> はスーパーセンター事業、建設事業、貿易事業を展開する持株会社である。19年3月期は先行投資負担を吸収して増収増益予想である。株価は年初来安値を更新する展開だが、調整一巡して反発を期待したい。なお7月30日に第1四半期決算発表を予定している。
 
■スーパーセンター事業や建設事業などを展開
 
 18年3月期セグメント別売上高構成比はスーパーセンター事業65%、建設事業30%、貿易事業5%、営業利益構成比はスーパーセンター事業38%、建設事業42%、貿易事業18%だった。
 
■スーパーセンター事業はエリア拡大と新業態開発を推進
 
 スーパーセンター事業は、M&Aも積極活用したエリア拡大と新業態開発による売場面積拡大を推進している。
 
 綿半ホームエイドは長野県中心にスーパーセンター業態とホームセンター業態、綿半フレッシュマーケットは愛知県中心に食品スーパー業態、綿半Jマートは関東甲信越エリアにホームセンター業態を展開している。17年1月には綿半パートナーズを設立し、グループのスケールメリットを活かした商品仕入原価の低減やPB商品の共同開発・相互供給を推進している。
 
■建設事業は長尺屋根工事や自走式立体駐車場工事に強み
 
 建設事業は、綿半ソリューションズが建築・土木・住宅リフォーム工事、鉄骨・鋼構造物の加工・製造などを展開し、長尺屋根工事などの外装改修工事および自走式立体駐車場工事を強みとしている。
 
 長尺屋根工事では、工場の操業を止めずに老朽化した屋根の改修工事を行うWKカバー工法で特許を取得し、工場・倉庫・物流センター、商業施設、駅舎関連などに豊富な工事実績を誇っている。自走式立体駐車場工事では、柱の少ない認定品「ステージダブル」など国土交通省の認定を多数有し、大型SCの立体駐車場などの工事実績が豊富である。
 
■貿易事業はジェネリック医薬品向け天然原料などを輸入販売
 
 貿易事業は、医薬品・化成品向け天然原料輸入専門商社の綿半トレーディングが展開している。
 
 ジェネリック医薬品向けアセトアミノフェン(解熱鎮痛剤)や、メキシコ特産でヘアワックス・口紅などに使用するキャンデリラワックス(取り扱い数量国内1位)など特定分野に強みを持ち、製造部門はHMG(ヒト尿由来の排卵障害治療薬)原薬を製造して医薬品メーカーに販売している。
 
■スーパーセンターは既存店売上と店舗網拡大、建設は工事採算に注目
 
 スーパーセンター事業は既存店売上高、M&Aも活用した店舗網拡大戦略、新業態開発戦略が注目される。建設事業は基本的には第4四半期の構成比が高い季節要因だが、大型案件の動向や個別案件の工事採算動向で利益率が変動する。
 
■19年3月期増収増益予想
 
 19年3月期の連結業績予想は、売上高が18年3月期比0.4%増の1028億10百万円で、営業利益が4.1%増の24億41百万円、経常利益が4.1%増の26億04百万円、純利益が3.6%増の15億36百万円としている。スーパーセンター事業における既存店改装、建設事業における工場自動化、貿易事業における研究施設刷新など、総額35億円程度の設備投資を実行する。先行投資負担を吸収して増収増益予想である。配当予想は18年3月期と同額の年間32円(期末一括)としている。予想配当性向は20.5%となる。
 
 スーパーセンター事業は売上高が3.1%減の649億20百万円だが、営業利益が18.5%増の15億86百万円としている。三鷹店閉店の影響で減収だが、EDLP(エブリデー・ロー・プライス)戦略とEDLC(エブリデー・ロー・コスト)戦略の推進、物流センターの整備・増床、老朽化店舗の改装・業態転換などの施策を推進する。綿半パートナーズによる共同仕入効果も寄与する。
 
 7月11日には綿半Jマート富士河口湖店を、食品とガーデニングを強化した綿半スーパーセンター富士河口湖店としてリニューアルオープンした。
 
 建設事業は売上高が8.1%増の327億50百万円で、営業利益が2.9%増の15億38百万円としている。期初時点の受注残高が高水準であり、工場自動化による生産性向上も寄与する。貿易事業は売上高が1.6%増の48億93百万円で営業利益が2.7%増の6億34百万円としている。自然派・オーガニック商品の拡販を推進する。
 
 スーパーセンター事業の月次売上(前年同月比、速報値)を見ると、18年6月は全店93.3%、既存店98.9%だった。全店売上は三鷹店の閉店が影響した。既存店売上は4ヶ月連続の前年比マイナスだった。利益高向上に向けたチラシ削減や商品点数絞り込みで客数が減少した。ただし食品やペット用品の好調で客単価は3ヶ月ぶりにプラスに転じた。
 
■景気に左右されない安定・成長性のある事業構造を目指す
 
 中期ビジョンでは基本方針に「時代の変化に対応し、景気に左右されない安定・成長性のある事業構造を創り上げる」を掲げ、多様性のある経営人財の育成、IT化推進による経営改革、M&A推進のための財務体質強化、長期を見据えた海外展開の準備に取り組んでいる。
 
 そして中期経営計画では経営目標値に、19年3月期売上高1000億円(スーパーセンター事業600億円、建設事業360億円、貿易事業40億円)、経常利益22億円を掲げている。売上高と経常利益は18年3月期に中期経営計画の目標数値を1年前倒しで達成した。
 
 事業別重点施策としては、スーパーセンター事業では新業態開発による売場面積拡大(3年間で4500坪)、既存店活性化に向けたサービスメニューとプロモーションの拡充、ロス率改善やオペレーション効率化による利益率向上、建設事業では問題解決に向けた提案型営業への転換による安定した高収益体質の実現、貿易事業では天然原料の新商品拡充と仕入・販売経路の拡大を推進する。
 
 スーパーセンター事業では「EDLP×EDLC」戦略を追求するとともに、近隣県への進出も含めた本格的な多店舗展開(当面の目標100店舗体制)に向けて、体制整備や新フォーマット店舗開発に取り組んでいる。新フォーマット店舗では、都市型スーパーセンター業態(700坪クラス)や都市型ミニスーパーセンター(300坪クラス)の出店を推進する。
 
■株主優待制度は毎年9月末に実施
 
 株主優待制度は毎年9月30日現在の1単元(100株)以上保有株主に対して贈呈する。綿半ホームエイドPB商品詰め合わせなどを贈呈する。
 
■株価は調整一巡して反発期待
 
 株価は年初来安値更新の展開で7月5日に2947円まで下押した。その後は下げ渋る動きだ。
 
 7月12日の終値3070円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想連結EPS155円83銭で算出)は約20倍、今期予想配当利回り(会社予想の年間32円で算出)は約1.0%、前期実績連結PBR(前期実績連結BPS1362円72銭で算出)は約2.3倍である。時価総額は約303億円である。
 
 週足チャートで見ると52週移動平均線を割り込んだが、調整一巡して反発を期待したい。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)