為替は先週少し円安になりましたが1ドル=111円まで。終値は連日110円で値動きの乏しい1週間でした。為替があまり動かなくなり、こう着しています。やや長い目で見れば、今年4月下旬以降、およそ108円~111円の範囲での保ち合い局面。もう少し短期的な目線では、この1カ月間は109円台~110円台を中心とするほぼ横ばいの状態。チャート分析における方向性としては、円安方向を示唆するシグナルも出ていたのですが、結果的に先週は、保ち合いの上限(111円台)に押さえつけられた形です。

 今週も引き続き、大きな保ち合い局面の上限111円台を超えてくれば、さらなる円安局面に入る可能性も考えられなくもありません。その場合、最大で年初来高値(114円以上)へ伸びる展開も想定されます。しかしながら、怖いのは下値サポート帯が109円台にあり、現在の水準から距離が近いこと。特に109円台半ば~後半あたりに強力な節目が形成されていて、もし今週、円高になっても、そのあたりでは、しっかり下支えされやすいと考えられます。今週いきなり下抜けることは考えにくいですが、もしもこの夏どこかで、その下値サポート帯から下方に崩れるようなことが起きますと、再び、今年3月のような大幅な円高局面に戻るシナリオが急浮上しますので、そのようなリスクシナリオだけは要注意といったところです。

 ユーロ円について。先週はハッキリしない値動きのように見えて、一応、予想通りの展開といってよいかと思います。先週は次のような予想を掲げました。「ユーロ円は、チャート分析の観点でも上向きに転じており、上値メドはずばり130円」「今月、ユーロ高が最大伸びた場合は132円も視野に入る可能性がある」。先週金曜日は129.9円までユーロが値上がりする場面がありました。結果的に先週掲げたズバリ予想値(130円)には、あと数銭届きませんでした。が、今週も引き続き、流れは変わっていませんので、1ユーロ=130円回復を期待してよいと思われます。さらに、今月は最大で132円へとユーロ高が進むことも引き続き、期待したいです。

 豪ドル円について。下方向(円高方向)については引き続き、非常に重要度が高い水準があって、それは1豪ドル=80~81円。そのあたりが非常に強力な下支え水準となっており、この先も、円高(豪ドル安)の動きは、その水準で食い止められやすいです。一方、チャート分析の観点では、ユーロ円と同様に、もう少し反発する期待も浮上しています。今月は最大で、今年3月以降の保ち合い局面の上限である1豪ドル=84円へと反発するシナリオは十分に考えられるのではないかと思います。

 トルコリラが地味な動きですが底堅く推移しています。先週末は1リラ=24円を回復。5月に急落してから安値圏での推移が続いており、それはおよそ23~24円台を中心とする保ち合い。先週末、しっかり24円に乗ってきたことで、そろそろ、この安値圏から脱する希望の光が差し込んできたと言って良いのではないかと思われます。ローソク足チャートだとわかりにくいのですが、トルコリラ円の秘伝チャートにおいては、いわゆる「ダイヤモンド・フォーメーション」といって、ダイヤモンドの形=ひし形に近い形状が、出現しています。そのダイヤモンド(ひし形)の右側の頂点から上方にブレイクしようかという兆候が見られますので、このような場合は、素直に上昇期待。思い切って最大限、上値予測値を計測しますと、ざっと1リラ=27円近辺が浮上します。あくまでもチャート分析における見解ですが、これまで重苦しい雰囲気が長く続いていたトルコリラ相場で、久しぶりの明るい兆しではないかと思います。

 メキシコペソ相場が、どえらいことになっています。メキシコペソの大暴騰をブログで連日お伝えしてきましたが、先週末、ついに5.80円に達しました。この1カ月以内に、安値約5.27円から5.80円へと値上がり率が10%を超えました。為替が1カ月以内に10%も値上がりするというのは、米ドル円なら110円が121円に急騰しているのと同じですので、めったに起きる事ではありません。先月の安値圏で買いそびれた方でも、メキシコペソ投資家の皆様のほとんどが、高額のスワップ利息がどんどん貯まって、それとは別に、値上がりによる含み益が出ているケースも増えていて、(仮に、今年最高値で買ってしまったケースでも、高額のスワップ利息でカバーされていて)、こんなに楽ちんで増える投資先はなかなかないでしょう。いつもの注意事項ですが、だからといって、メキシコペソばっかり集中投資するのはダメです。儲かっているのは嬉しいですが、それはそれとして、いろいろ分散投資を広げていきましょう。分散投資すればするほど、投資収益が安定します。(執筆者:為替王)(イメージ写真提供:123RF)