■はじめに

 これまで、世界最大のプラチナ産出国として南アフリカを取り上げてきました。また、南アフリカの資源企業であるアングロ・アメリカン・プラチナム、ロンミンに触れてきました。

 世界で第2番目のプラチナ産出国に位置づけられるのは、今サッカーワールドカップが開催されているロシアです。プラチナが形成されはじめた起点は20億年前に地球に衝突した隕石であることも以前触れました。南アフリカとロシアは、こうした古い地層から資源を採掘できる国であるといえます。

 そうした有望な資源を有するロシアの中で重要な役割を果たしているのが、クラスノヤルスク地方のエニセイ川の流域に隣接する大都市ノリリスクです。そして、ここで採掘を行っているノリリスク・ニッケル社は、ロシアにおけるプラチナ生産において大変重要な位置を占めています。

 そもそも、このノリリスク鉱山の運営は、スターリン時代から行われていました。

■ロシアのプラチナ、パラジウム生産

 ノリリスク・ニッケル社は、その名のとおり、ニッケル生産をメインとする資源企業です。プラチナやパラジウムといった白金族金属は、ニッケルなどの金属を採掘、精製する過程で生産されることが多いようです。

 ノリリスクは、ニッケルをはじめプラチナ、パラジウム生産ではロシアではリーディングカンパニーです。同時にノリリスクの最大の優位点は、現在次第に重要性を増しているパラジウム生産において世界第1位の位置を占めていることです。

 こうして見てみると、現在の自動車社会においてその触媒需要で無視できない位置にあるのがロシアであり、ノリリスク鉱山であることがわかってきます。まさに、資源国ロシアの中心的存在といっても過言ではないと思います。

■終わりに

 広大なツンドラ地帯に位置する工場と煙突。荒涼とした大地に立つノリリスクの工場。見る限り樹木などはなく、殺伐とした自然の中にノリリスクは位置しています。最寒いときにはマイナス60度になるといいます。こうした厳しい自然の中で、ロシアのプラチナは生れ出てきているといっていいでしょう。

 ロシアの地方の中では、資源を背景に豊かな部類に入るといわれますが、このノリリスク鉱山は現代に自動車社会にはなくてはならない存在になっています。ただ、汚染などの問題も指摘されていますので、ロシア政府としても取り組むべき課題はあるのではないかと思われます。

 今回は、ロシアのプラチナ鉱山ノリリスクと題してお話ししました。(情報提供:SBIゴールド)(イメージ写真提供:123RF)