東京時間には110円28銭までドル安が進んだものの、NY市場祝日の影響もありその後は小動き。110円台半ば前後で一進一退。ユーロドルも1.16台半ばを中心にもみ合い。ECBの高官が「2019年末の利上げは遅すぎる」との認識を示したとのニュースにも反応せず。

ドル/円110.34 ~ 110.56

ユーロ/ドル1.1630 ~ 1.1675

ユーロ/円  128.49 ~ 128.96

NYダウ     → 24,174.82ドル

GOLD     →1,253.50ドル 

WTI      →74.14ドル  

米10年国債 → 2.831%


本日の注目イベント

英   カーニー・BOE総裁講演
米   新規失業保険申請件数
米   6月ADP雇用者数
米   6月ISM非製造業景況指数
米   FOMC議事録(6月12、13日分)

 今朝の時点ではまだ米中の貿易関税問題を巡る進展は何もありません。中国財務省は4日遅く声明を出し、「われわれが最初の一発を打つことは決してなく、米国より早く関税を発動させることはない」と発表しています。(ブルームバーグ)ただ、時差の関係で、中国が米国より早く発動させる可能性否定できないとも報じており、6日の北京時間午前0時(日本時間午前1時)に追加関税が発動されることも考えられます。

 昨日は米国が独立記念日で祝日でした。この時間、米国は4日の夜ですが、残された時間は30時間を切ったということになります。水面下では、ロス商務長官を中心に交渉作業が行われているものと思われますが、はたしてトランプ政権がどこまで譲歩してくるのかが焦点です。あるいは時間切れという事態も考えられます。

 かりにこのまま進展がないとすれば、貿易戦争に突入する可能性は高く、メルケル独首相は昨日連邦議会での演説で、米国が欧州の自動車に高関税を賦課すれば鉄鋼やアルミニウムに対するものより、「はるかに深刻」になるとの認識を示し、貿易戦争になった場合の影響を警告し、世界的な金融危機のような事態が再来する恐れがあると語っています。

 6日の米中の追加関税の内容を確認しておくと、米国側はまず自動車、産業用ロボットなど818品目(340億ドル相当)の関税を発動し、中国側も同規模の報復関税を大豆や自動車を対象に発動します。中国側の対象品目は、トランプ大統領の支持基盤である農業やエネルギーに的を絞っているところは、今週1日から発動されているEUの対抗措置と同じ手法です。さらにカナダも166億カナダドル(約1兆4000億円)規模の報復複関税を決め、既に7月1日から発動しています。まさに貿易戦争の様相が色濃くなり、「貿易戦争に勝者はない」という言葉が改めて意識されます。

 ドル円はこのような状況下でも110円台半ばで推移しています。リスク回避の動きが強まり、円高が進むのではないかとの見方は根強くありますが、反応はいま一です。ただ、注意するにこしたことはありません。明日は関税発動期限であることに加え、恒例の雇用統計発表日でもあり、久々に大きな値動きがあるかもしれません。本日のドル円は110円~111円程度を予想しますが、上記関税問題の進展次第では、どちらにも抜ける可能性はありそうです。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)