ドル円はアジア時間から緩やかに上昇。NYの朝方はGDP確報値が改定値を下回ったことで110円06銭まで売られたが、その後は株価と長期金利の上昇に、110円65銭までドルが買われた。ユーロドルは1.15台半ばから1.16の狭いレンジでもみ合う。

 株式市場は反発。売られていたテクノロジー株が買われた。ダウは98ドル上昇し、S&P500も16ポイント上昇。債券は6日ぶりに反落。株価の上昇と不透明な貿易問題が一服。長期金利は2.83%台を回復。金は続落し、約半年ぶりの安値に。原油は利益確定の売りに押され反落。


新規失業保険申請件数   → 22.7万件
1-3月GDP(確定値) → 2.0%

ドル/円   110.06 ~ 110.65
ユーロ/ドル 1.1551 ~ 1.1601
ユーロ/円  127.31 ~ 127.92
NYダウ   +98.46 → 24,216.05ドル
GOLD   -5.10  → 1,251.00ドル
WTI    -0.69  → 73.45ドル
米10年国債 +0.011 → 2.836%

本日の注目イベント

日  5月失業率
日  5月鉱工業生産
独  独6月失業率
欧  ユーロ圏6月消費者物価指数(速報値)
英  英5月消費者信用残高
英  英1-3月期経常収支
英  英1-3月期GDP(確定値)
米  5月個人所得
米  5月個人支出
米  5月PCEコアデフレータ
米  6月シカゴ購買部協会景気指数
米  6月ミシガン大学消費者マインド(確定値)

 ドル円は前日上抜けできなかった110円50銭を抜き、110円65銭までドル高が進みました。昨日の東京時間では、日経平均株価が軟調だったわりには、ドルが底堅く、ドル高が進む雰囲気がありました。米国の保護主義がエスカレートし、ドル高材料でもある米長期金利も低下傾向を見せる中で、ドル円は109円台に沈むと買われる展開が続く足元の動きは、どちらかといえば、上に行きたいのではないかと予想していました。

 NY市場では、株価が反発し、長期金利も上昇しドル買いを支えた形です。ドル円は約1週間ぶりの高値となる110円65銭まで上昇しましたが、朝方は発表された1-3月期GDP確報値が予想を下回り、「2.0%」だったことでドルが売られましたが、それでも110円台を維持していました。確定値GDPの下方修正は、個人消費や在庫投資の下方修正が原因で、一時的と見られています。より最新の経済状況を表す、アトランタ連銀が公表する「GDPナウ」では、27日に発表された第二四半期予測では4.5%近い数字が示されています。市場も今回のGDP確報値の低下を楽観的に捉えているようです。

 ドル円は、直近の高値である5月につけた111円40銭から描けるレジスタンスラインと、3月の104円65銭を底値に描けるサポートラインの間で推移していると見られます。「三角保ち合い」を形成しつつあり、この先、110円75銭辺りを明確に上抜けできれば「上っ放れ」が完成することになり、ドル円の上昇機運がさらに高まることが予想されます。もちろんトランプ大統領の「ツイッター」は常にリスクとして存在しますが、そのツイッターにも市場は慣れてきており、「つぶやき」が原因でドルが売られたところを、すかさず拾っている印象もあります。

 本日のドル円は堅調に推移すると予想していますが、昨日のNYの高値と、2週間前に記録した110円90銭がマイナーなレジスタンスかと思われます。上述したように、ここを超えればレジスタンスラインを上抜けしたことになり、一段のドルの上昇が見込めるかもしれません。繰り返しになりますが、もちろんトランプ大統領の「つぶやき」にも注意が必要です。対中国への大規模な制裁関税は発動まで、あと約1週間しかありません。米国側が、急転直下柔軟な姿勢を見せるかもしれませんが、強気の姿勢を維持することも考えられます。予想外の「ハーレーダビッドソン」の動きもあり、米中が大幅に譲歩した中で、発動されるのではないかと考えています。

 予想レンジは110円~111円というところでしょうか。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)