ドル円は110円を挟みもみ合い。経済指標の下振れでドルが売られ、109円80銭まで下落したが続かず。110円近辺まで値を戻して引ける。ユーロドルは反発。1.1667まで上昇し、結局1.15台は割り込めないまま越週。

 株式市場はまちまちながら、ダウは9営業日ぶりに反発し119ドル高。一方ナスダックは続落。債券相場は小動き。長期金利も前日とほぼ変わらず2.89%台で取り引きを終える。金は小幅に反発。原油価格は大幅に上昇し、前日比3ドルを超え、68ドル台に。OPEC総会で、協調減産の合意が出来たことを好感。


ドル/円   109.80 ~ 110.19
ユーロ/ドル 1.1618 ~ 1.1667
ユーロ/円  127.67 ~ 128.43
NYダウ   +119.19 → 24,580.89ドル
GOLD   +0.20   → 1,270.70ドル
WTI    +3.04   → 68.82ドル
米10年国債 -0.002  → 2.895%

本日の注目イベント

独  独6月ifo景況感指数
米  5月新築住宅販売件数

 24日に行われたトルコの大統領選では、現職のエルドアン大統領が勝利宣言を行いました。トルコのアナトリア通信によると、開票率96%時点で得票率はエルドアン氏が53%で、野党候補のインジェ氏が31%だったと報じています。ただ野党は不正が行われたと主張しており、改ざんの証拠もあるとしています。公式集計結果はまだ発表されていないようです。

 今回のトルコ大統領選は非常に注目されていました。トルコリラが歴史的な安値を更新し、同国の債券も大きく売られています。経常収支の赤字に加え、インフレ率は直近でも12%を超えており、通貨安と高インフレに苦しんでいます。ここで、通貨安とインフレを止めるため、トルコ中銀と政府が足並みをそろえて立ち向かわなければならない状況ですが、エルドアン現大統領は、利上げに消極的なばかりか、「利下げをすべき」と主張しています。さらに同国は選挙後には議員内閣制から大統領制に移行し、大統領は強大な権限を手にすることになっています。選挙の報道を受け、朝方のトルコリラ円は前日より上昇しており、23円台後半で推移しています。

 EUは先週金曜日の22日から米国に対して報復的な関税引き上げを発動しました。これに対してトランプ大統領はツイッターで投稿し、EUから輸入する自動車全てに20%の関税を賦課する可能性に言及しています。「貿易は公正である必要があり、もはや一方通行であってはならない」と述べてます。先週、独自動車大手のダイムラーは中国での自動車販売が、米中貿易戦争の影響から今後減少するとの見通しを発表し、業績を下方修正しました。現時点ではダイムラーだけが行動を起こしていますが、今後は日本も含め世界の自動車メーカーにも影響が出てきます。今や中国は米国を抜き、世界最大の自動車販売国で、その数は年間で2200万台~2400万台と見込まれています。

 ドル円は引き続き110円を挟んだ展開で、上下1円を抜け切ることができません。それでも上記貿易問題がさらに激化する中で、110円前後を維持しているドル円はむしろ、健闘している印象さえあります。米国の金利先高感に支えられているのは明白ですが、それでもトランプ政権は中国と関税の報復合戦を行い、今度またEUと同じ事を行いそうです。そして、その矛先が日本に向かわないという保証はありません。

 本日のドル円はやや上値が重くなってきたと見ていますが、109円40銭~110円20銭程度を予想します。連日値動きは小幅ですが、いつ大きな値動きを見せるかわかりません。注意は必要です。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)