ドル円は110円台を回復したものの、勢いはなくもみ合い。経済指標もなく、本日の米朝首脳会談を見守る雰囲気が強まる。ドル円は110円12銭まで買われたが、110円を挟む水準で一進一退。ユーロドルは小幅に上昇。イタリアの財務相がユーロへの残留をコミットしたことで、1.18台前半までユーロ高が進む。株式市場は小幅に続伸。特段材料がない中、米朝首脳会談には楽観的な見方が広がり、ダウは5ドル上昇し、4日続伸。債券相場はほぼ変わらず。長期金利も2.95%台とやや上昇。金と原油はともに上昇したが、小幅に留まる。

ドル/円109.85 ~ 110.12

ユーロ/ドル1.1775 ~ 1.1814

ユーロ/円  129.42 ~ 129.90

NYダウ   +5.78  → 25,322.31ドル

GOLD  +0.50 →1,303.20ドル 

WTI  +0.36   → 66.10ドル  

米10年国債  +0.006  → 2.952%


本日の注目イベント

英  英5月雇用統計
独  独6月ZEW景気期待指数
米  5月消費者物価指数
米  5月財政収支 
米  米朝首脳会談(シンガポール)


 「(会談は)うまくいくと思う」トランプ大統領がそう自信を深めた米朝首脳会談は現地時間9時から両首脳の挨拶があり、9時15分から1対1の会談が始まります。両首脳に加え、関係閣僚を加えた拡大会議は10時間から始まる予定で、11時半からはワーキングランチが設定されています。また会談は本日1日の予定で、トランプ大統領は7時にはシンガポールを出発することになっています。

 会談に先立ち、ポンペオ国務長官は記者会見で「米国が唯一受け入れる結果とは、完全かつ検証可能で不可逆的な非核化だ」と述べ、「外交で正しい方向に動かないのなら、制裁は強化される」と語っており、最後の最後まで駆け引きを行っています。もっとも、ポンペオ氏は「明日の会談が成功することに私は非常に楽観的だ」とも述べています。焦点は言うまでもなく非核化への「期間」です。短期間での非核化を望むトランプ大統領の意向を、金委員長が受け入れるかどうかという点です。現時点では会談は建設的で和やかな雰囲気の中で行われると見られます。早朝のドル円も、その辺りを織り込みつつ110円台半ばまでドル高が進んでいます。

 ドル円は昨日の東京時間から株高を伴って上昇し、110円台に乗せました。NYでは110円12銭までドルが買われましたが、勢いはなく110円を挟む展開になっています。日足の「200日線」が上昇を抑えていましたが、今朝のドル急伸でこの水準をクリアしています。ただ注意したいのは、この会談が終了すれば市場の注目は次の材料であるFOMCとECB理事会に移ります。そのため、会談途中でも「材料出尽くし」という認識からドルが売られる可能性もないとは言えません。

 トランプ大統領は、先のG7サミット終了後にも自動車関税の引き上げに触れています。今回の会談を成功裡に終わらせれば、一気呵成に自動車問題も片付けたいと考えるかもしれません。今朝の報道では、メルケル独首相は「米国への対抗措置は7月1日に発動可能だ」と述べているように、G7主脳声明を承認しないと言い張ったトランプ大統領への対決姿勢を、EU全体で強めていくことも予想されます。本日のドル円は109円60銭から110円60銭程度を予想します。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)