ドル円は110円台を維持できず反落。米長期金利が低下したことからドル売りがやや優勢となり、109円48銭まで下落。ユーロドルは1.1840まで上昇。来週の理事会で量的緩和の終了が議論されるとの見方がユーロ買いをサポート。ユーロ円も一時130円台前半まで続伸。

 株式市場はまちまち。ダウは前日の大幅高に続きこの日も95ドル上昇。一方ナスダックは利益確定の売りに押され、54ポイント下落。債券価格は反発。長期金利は一時2.9%を割り込んだが、引けは2.92%台まで戻す。金と原油は揃って反発。


1-3月期家計純資産 → 1028bドル
4月消費者信用残高  → 9.262bドル

ドル/円   109.48 ~ 110.07
ユーロ/ドル 1.1796 ~ 1.1840
ユーロ/円  129.30 ~ 130.21
NYダウ   +95.02 → 25,241.41ドル
GOLD   +1.60  → 1,303.00ドル
WTI    +1.22  → 65.95ドル
米10年国債 -0.051 → 2.920%

本日の注目イベント

日  4月国際収支
日  1-3月GDP(改定値)
日  5月景気ウオッチャー調査
中  中国5月貿易収支
独  独4月鉱工業生産
独  独4月貿易収支
加  カナダ5月住宅着工件数
加  カナダ5月就業者数
加  カナダ5月失業率
加  G7首脳会議(カナダ、シァルルボア)


 トルコ中銀が昨日の政策会合で利上げを決めました。1週間物レポ金利を1.25%引き上げ、17.75%としました。先月28日に大幅な政策金利引き上げを実施したばかりなこともあり、今回の会合では「引き上げはない」と個人的には予想していましたので、サプライズでした。市場でも多くは据え置きと予想しており、利上げを予想した向きでも「0.5%」という中での大幅な利上げでした。これで、過去2カ月弱で3回目となる利上げです。

 トルコ中銀は声明で、高水準のインフレとインフレ期待が引き続き価格動向にリスクを及ぼしていると指摘。物価安定を支えるため金融引き締めの強化を決定したと説明し、物価安定を追及するためあらゆる手段を活用し続けると表明しました。(ブルームバーグ)この発表を受けてトルコリラ円は、24円台半ばを超える水準まで上昇。対ドルでも4.4600を超える水準までリラ高が進みました。トルコでは通貨安と原油高からインフレが加速しており、直近でも12%と、高水準です。

 特に通貨安が物価を押し上げており、リラは今年だけでも2割ほど下落しています。インフレを沈静化するため、トルコ中銀は強力な金融引き締め政策を推進したいところですが、エルドアン大統領が中銀の金利引き上げに圧力を加えており、政策金利の引き上げどころか反対に、大統領は「金利を引き下げればインフレは収まる」と主張していました。そのため、市場では「トルコでは中銀の独立性が維持されていない」と見られ、投機筋などから売りを浴びせられ、トルコ国債も大きく値下がりしていました。今回の予想外の利上げはトルコ中銀の独立性をアピールすると同時に、意地を見せた格好ですが、今月24日の大統領選を控えてエルドアン大統領が、通貨安が自身にとってマイナスだということを意識した「あくまでも選挙を意識して柔軟な姿勢を示しただけ」との見方もあるようです。

 ドル円は結局110円を維持できずに反落しました。前日のNY市場では110円27銭までドル高が進んだものの、この水準を抜くことなく、109円台半ばまで押し戻されています。日足チャートでは、結果的に「200日移動平均線」に上昇を抑えられた形になっています。米長期金利の方も、上昇傾向を強めてきたものの3%台乗せには失敗しており、引き続き米金利の動向に左右されそうですが、110円を挟んだ展開に落ち着きそうな気配です。

 来週は12日の米朝首脳会談を皮切りに、FOMCやECB理事会、さらには日銀の政策決定会合もあり、イベント満載です。米朝会談ではトランプ大統領も「もう、最大限の圧力という言葉は使いたくない」と語るなど、融和な姿勢を見せていることから、会談からはドル売り材料が出る可能性は低いと予想しています。

 本日のレンジは109円20銭~110円10銭程度を予想します。 (執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)