株価の大幅上昇や、長期金利の上昇を手掛かりにドル円は110円台を回復。一時110円27銭までドル高が進む。ユーロドルは続伸。ECBのプラート理事の発言から1.1795までユーロドル高が進行。ユーロは対円でも6日続伸し、129円台後半まで買われる。株式市場は続伸。S&P500が4日続伸し、ナスダック指数も最高値を更新。ダウは346ドル高と大幅に上昇し、2万5千ドルの大台を回復。株価の上昇に債券価格は下落。長期金利は再び上昇し、2.97%台に乗せる。金、原油はともに反落。

労働生産性(1-3月、確定値)   →  +0.4%

4月貿易収支              →  462億ドルの赤字

ドル/円109.89 ~ 110.27

ユーロ/ドル1.1761 ~ 1.1795

ユーロ/円  129.42 ~ 129.80

NYダウ   +346.41  → 25,146.39ドル

GOLD  -0.80 →1,301.40ドル 

WTI  -0.79   → 64.73ドル  

米10年国債  +0.044  → 2.972%


本日の注目イベント

豪   豪4月貿易収支
日   4月景気動向指数
中   中国4月外貨準備高
トルコ トルコ中銀政策金利発表
欧   ユーロ圏1-3月期GDP(確定値)
米   新規失業保険申請件数
米   1-3月期家計純資産
米   4月消費者信用残高
米   日米首脳会談(ワシントン)


 米株式市場に再び資金が流れ込んでいるようです。昨日のNY株式市場では、S&P500が4日続伸。ナスダック指数も上昇し、連日の最高値更新です。やや出遅れ気味のダウは前日比346ドル上昇し、こちらは2万5000ドルの大台を回復するなど、今年1月末に最高値を記録した後、米長期金利の上昇を嫌って長い期間「調整」が続いていた株式市場が再び活況を呈してきました。

 株価の大幅上昇を受けてドル円は110円台にしっかりと乗せてきました。注目の「200日移動平均線」も抜き、一時は110円27銭までドル高が進んでいます。円は対ユーロでも売られ、ユーロ円は129円台後半まで上昇。わずか1週間で124円台の底値から5円以上の上昇です。ドル円が買われた上に、ユーロドルも買われた結果ですが、昨日はECBの理事が14日に開かれる政策委員会会合が、資産買い入れ策の終了時期を決める上で重要になるとの認識を示したことで、ユーロの買い戻しが進みました、

 プラートECB理事はベルリンでの講演で、「資産買い入れ策の緩やかな巻き戻しを正当化できるだけの十分な進展がこれまでにあったかどうか、この判断を来週の政策委員会で下す必要があるのは明らかだ」と述べています。市場では、ユーロ圏景気の鈍化やイタリアなど南欧の政局不安から、量的緩和の終了が先送りになるとの見方が強まり、ユーロの下落圧力になっていました。プラート理事の発言に加え、政策委員会のメンバーであるバイトマンドイツ連銀総裁も、年内の債券買い入れ終了を見込む市場の期待は「妥当」と発言し、同じくオランダ中銀のクノット総裁も、債券買い入れの終了を近く発表することは「合理的」だと述べています。(ブルームバーグ)これらの発言から、ユーロドルは約2週間ぶりの高値となる1.18手前まで上昇しました。

 ドル円は110円を何度かテストし、そのたびに押し戻されていましたが、昨日の夕方から再び上昇し、NY市場では110円27銭をつけています。その後の伸びはいま一つですが、それでも110円台前半に並んでいたドル売り注文をこなしたことになります。本日の東京時間では、NY株の大幅高と円安が揃ったことで、日経平均株価もある程度の上昇が見込めます。焦点は、その際にドル円が何処まで上値を伸ばせるかという点です。このところの1日の値幅を考えると、ここから大幅に上昇して111円を付けるというシナリオはないとしても、110円半ばあたりまでの上昇はあるかもしれません。2.97%台まで上昇してきた米長期金利が、3%台を回復するなどの支援材料も期待したいところですが、短期の動きを示す「30分足」では「ダイバージェンス」を示現しており、やや注意が必要かもしれません。

 本日の予想レンジは109円70銭~110円60銭程度にしたいと思いますが、明日からの「G7サミット」や来週の「米朝首脳会談」といったイベントには、ここでも「トランプリスク」が意識されますが、注目しておかなければなりません。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)