ドル円は109円台半ばから後半で推移。東京時間に110円をテストする場面もあったが、NY市場では米金利の低下にややドルが売られた。引け値は109円80銭近辺で前日と変わらず。来週のECB理事会で量的緩和縮小が議論されるとの見方が浮上し、ユーロドルは堅調。1.1732前後まで買われたが前日の高値には届かず。

 株式市場はまちまち。ダウは小幅に下落したものの、ナスダックは上昇し、最高値を更新。債券は反発。長期金利は2.92%台と前日より幾分低下。金と原油は4日ぶりに反発。金は1300ドル台を回復。


5月ISM非製造業景況指数 → 58.6

ドル/円   109.48 ~ 109.90
ユーロ/ドル 1.1653 ~ 1.1732
ユーロ/円  127.79 ~ 128.66
NYダウ   -13.71 → 24,799.98ドル
GOLD   +4.90  → 1,302.20ドル
WTI    +0.77  → 65.52ドル
米10年国債 -0.015 → 2.928%


本日の注目イベント

豪  豪1-3月期GDP
米  労働生産性(1-3月、確定値)
米  4月貿易収支
加  カナダ4月貿易収支
加  カナダ4月建設許可件数


 ドル円は昨日の東京時間に110円をワンタッチする場面が2度ありましたが、110円台乗せには失敗しています。この水準には、節目ということもありドル売り注文が相当並んでいたと見られますが、その後の海外市場では一度も試すことなく、米金利の低下を材料に109円台半ばまで下押しする場面も見られました。米景気の先行きに楽観的な見方が台頭しており、ドルが急落するリスクは低いと思われますが、上値についても、110円台を安定的に確保するには、もう一つドル買い材料が欲しいところです。

 来週12日の米朝首脳会談に向け、その準備が急ピッチで進められているようです。会談の会場はセントーサ島の「カペラホテル」で開催されると、ホワイトハウスは発表しています。市場の関心もそちらに向かいがちですが、今週末にはカナダで「G7サミット」が開催され、こちらにも注目しないわけにはいきません。

 先週の「G7財務相・中央銀行総裁会議」では、米国のムニューシン財務長官が保護貿易問題を批判され、孤立しているシーンが観られました。今回のサミットでも、欧州を中心に米国への風当たりは強く、EUやカナダはトランプ大統領が鉄鋼・アルミニウムの関税を撤廃しないかぎり、報復措置を考えており、米国と同盟国との対立は避けられないとの見方もあります。ここで懸念されるのは、安倍首相の出方です。トランプ政権支持を鮮明にしている日本が、露骨に米国寄りの姿勢を見せると、先の会合では「G6プラス1」と言われたものが、「G5プラス2」と言われかねません。ここでのトランプ大統領の対応が注目されます。

 オーストラリア中銀は昨日の会合で政策金利の据え置きを決めました。今回の据え置きで2016年8月以降、20会合連続で据え置いています。かつては「高金利通貨」の代表の一角だった豪ドルの政策金利は現在1.5%です。既に米金利よりも低い水準で、もはや「高金利通貨」とは呼べない状況が続いています。

 昨日の声明文では、失業率が目標に比べ高いことや、米国発の貿易問題や欧州の政治的混迷にリスクが残ると指摘し、現行の低水準がオーストラリア経済にはプラスに働いているとしています。高騰を続けていた住宅価格の上昇も一服し、一部にはピークから値下がりしているところもあり、いずれは正常な金利水準に戻すと見られますが、その時期は第4四半期、もしくは来年にずれ込む可能性もありそうです。

 本日のドル円は、昨日と同じ水準ということもあり、余程の材料が出てこない限り小動きかと思われます。レンジは109円30銭~110円20銭程度予想します。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)