ドル円は小動きながら堅調に推移。一時109円台半ばを下回る場面もあったが、米長期金利の上昇や堅調な株価に引っ張られ109円85銭前後まで上昇して引ける。ユーロドルも小幅に上昇。1.1745まで買われ、円とは逆行する動きがあったものの、上値はドル高の中で限られた。ユーロ円は10日ぶりに128円台半ばを超える。株式市場は大幅に続伸。不透明材料がある中、景気に対する楽観論からダウは178ドル上昇。S&P500も12ポイント上昇し、約3カ月ぶりの高値を記録。債券相場は続落。株価の上昇からリスク選好が進み、債券価格は下落。長期金利は2.94%台まで上昇。金と原油は3日続落。原油価格は65ドルを割り込み、約2カ月ぶりの安値を付ける。ロシアなどの増産体制が材料に。


ドル/円109.37 ~ 109.85

ユーロ/ドル1.1678 ~ 1.1745

ユーロ/円  128.00 ~ 128.68

NYダウ   +178.48  → 24,813.69ドル

GOLD  -2.00 →1,297.30ドル 

WTI  -1.06   → 64.75ドル  

米10年国債  +0.04  → 2.942%

 
本日の注目イベント

豪   豪1-3月期経常収支
豪   RBA、キャッシュターゲット
中   中国5月財新サービス業PMI
中   中国5月財新コンポジットPMI
欧   ユーロ圏5月総合PMI(改定値)
欧   ユーロ圏5月サービス業PMI(改定値)
欧   ユーロ圏4月小売売上高
英   英5月サービス業PMI
米   5月ISM非製造業景況指数


 米中貿易問題や、今後議題になると思われる米国の輸入車に関わる関税引き上げ問題など不安材料がある中、投資家は先週末の米雇用統計が予想を上回ったことを好感し、引き続き米景気を楽観視しているようです。円がドルやドル以外の通貨に対して弱含み、株価は日米ともに堅調な動きを見せています。3%を大きく割り込んだ米10年債利回りも、昨日のNY債券市場では2.94%台まで上昇してきました。この先再び「適温相場」が戻ってくるのか、注目されるところです。

 ホワイトハウスは、トランプ大統領と北朝鮮の金委員長との会談は12日、シンガポール時間午前9時から行われると発表しました。また同時に、北朝鮮の体制に「最大限の圧力」をかけるとしてきた米国の姿勢に変化はないと、報道官は述べています。(ブルームバーグ)その一方で、北朝鮮国営の朝鮮中央通信は論説で、「北朝鮮との対立をエスカレートさせることにこだわるなら、歴史から抹殺されるリスクがある」と、暗に日本のトップが他国に北朝鮮への圧力を要請していることを批判しています。また「拉致問題」は既に解決していることにも触れています。会談相手の米国には柔軟な姿勢を見せる一方、日本に対する態度は硬化させたままです。今回の歴史的な会談実現に関しては、当事国の米国は当然ですが、中国と韓国もそれなりの役割を果たし存在感を示してきましたが、日本は「蚊帳の外」との印象は拭い切れません。

 ドル円は109円台半ばを超える水準でもみ合いです。先週はイタリアやスペインの政局不安からドルの下値を探る展開でしたが、それでも108円を割り込まずに反発してきました。昨日からの動きは、今度はドルの上値を確認する動きの様に思えます。110円台を回復するかどうかが目先の焦点ですが、昨日も述べたように、110円20銭前後には「200日移動平均線」があり、ここを抜け切れるかどうかもその次のポイントと見ています。そしてもう少し長い目で見ると、113円前後には「週足の雲の上限」と「200週線」があり、ここがドル上昇の「最後の壁」と思います。ここを抜け切れば、2015年6月に記録した、125円86銭を頂点とするレジスタンスラインも抜け切ることになるからです。
本日の予想レンジは109円40銭~110円40銭程度とします。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)