昨日のドル/円は、イタリアの政局混迷を受けてリスク回避の動きが強まる中、一時108.10円台まで下落して約1カ月ぶりの安値を付けた。イタリアでは暫定首相に指名されたコッタレッリ氏が組閣に向け主要政党の支持を取り付けられず、7月29日にも再選挙が実施される可能性が浮上。再選挙を行えば反欧州連合(EU)・反ユーロ派が勢力を伸ばす公算が大きく、最終的にはイタリアのユーロ離脱に繋がりかねないとの懸念が広がった。そのほか、米中貿易摩擦にも再燃の兆しが見られる。
 米政府は昨日、中国からの輸入品への関税対象品の最終リストを6月15日までに公表すると発表した。これに対して中国商務省は、合意に矛盾する発表だとの見解を示して反発。こうした中、米国債にも質への逃避の買いが入り、10年債利回りは一時2.75%台に低下した。本日のドル/円は、イタリア政局と米中貿易摩擦への不安に上値を抑えられる展開となりそうだ。
 本日の予想レンジ:107.600-109.200円(執筆:外為どっとコム総合研究所 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)