米朝首脳会談中止が伝えられ、前日108円台後半まで急落したドル円は109円台でしっかり。米朝会談再開の可能性も浮上したことで109円57銭までドルが反発。ユーロドルは続落。イタリアやスペインの政治的リスクが意識され、1.1646まで売られ、直近安値を更新。

 株式市場は続落。米朝首脳会談を巡り神経質な動きが続く。ダウは58ドル安と、3日続落。一方ナスダックは9ポイント上昇。債券は3日続伸し、長期金利は2.93%台まで低下。金は反落。原油価格はロシアなどが増産の意向を示したことで急反落。前日比2ドル83セント安い、67ドル台後半で引ける。


4月耐久財受注              → -1.7%
5月ミシガン大学消費者マインド(確定値) → 98.0

ドル/円   109.11 ~ 109.57
ユーロ/ドル 1.1646 ~ 1.1687
ユーロ/円  127.15 ~ 127、88
NYダウ   -58.67 → 24,753.09ドル
GOLD   -0.70  → 1,303.70ドル
WTI    -2.83  → 67.88ドル
米10年国債 -0.046 → 2.931%

本日の注目イベント

英  ロンドン市場休場(スプリングバンクホリデー)
米  株式、債券市場休場(メモリアルデー)


 先週24日、トランプ大統領は来月12日に予定されていた米朝首脳会談の中止を発表しましたが、その2日後に再び会談が行われる可能性が出てきました。26日に予想外の南北首脳会談が開催され、昨日27日に韓国の文大統領が北朝鮮の金委員長が会談の開催を希望していることを発表しました。

 今回のこの一連の動きも、「トランプ外交術の勝利」とみることができます。北朝鮮高官が米国を批判する発言を行ったことで、トランプ氏は会談の中止を発表し全世界を驚かしました。北朝鮮側もまさか中止されるとは予想しなかったと思われ、急遽韓国に仲介役を求めた格好でした。お互いが会談を有利に進めようという駆け引きを行っていたと見られますが、トランプ氏は「それならやめよう」と、最後の駆け引きに出て、これが相手を慌てさせ、会談再考へとつながっています。

 トランプ氏は「今回の中止発表もかけひきだったのか?」という記者からの質問に「誰でもかけひきをやっている」と答えていました。このまま首脳会談が開催されれば、「最初に相手に衝撃を与えておいて、その後ゆっくりと柔軟な姿勢を見せていく」トランプ流外交術がまたも成功したことになります。

 実際に来月12日に会談が行われるのかどうかはまだ流動的です。両国の間には、非核化の時期を巡って溝があり、このまますんなりと事が運ぶとも思えませんが、ここまできたら、両首脳がテーブルに着くことは間違いないと思います。今朝のブルームバーグは「米代表団は27日、米朝首脳会談の準備のため南北軍事境界線にある板門店にはいった」と伝えています。

 ドル円は週明け月曜日早朝のオセアニア市場ではややドルが買い戻されて始まっており、109円台後半まで値を戻す場面もありました。軟調な動きを見せている株式市場も、これを契機に反転することも予想されます。ドル円は105-110円のレンジを形成しているとみていますが、ひょっとしたら今回事態の好転で、110円を挟む展開に変わってくるかもしれません。今週から来週にかけてはやや楽観的なシナリオを想定しています。

 本日のレンジは109円40銭~110円30銭程度を予想します。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)