日本大学の問題が、世間から注目されています。権力にしがみつく人、権力に逆らえない人。「権力」の源は、「お金」です。日本大学にからむ「お金」を調べると、驚愕の事実が浮かび上がります。
 
■日本大学、理事(経営陣)が絶大な権力をもつワケ
日本大学は、日本のすべての大学のなかで、理事ら経営陣がもっとも絶大な権力をもつ学校法人だと言ってよいでしょう。理由は、大学学校法人のなかで、予算(収入)ランキングはダントツ日本一!主な大学の年間予算(年間収入)を見てみましょう。関西学院大学は627億円、早稲田大学は1362億円、近年注目度アップの近畿大学は2053億円、金集めが上手といわれる慶応大学でさえ2312億円。それらの日本の名だたる大学でもまったくかなわない日本一収入の多い、日本大学は2698億円!これほど巨額の予算を、毎年動かせる日本大学のトップ経営陣(理事長、理事ら)が、どれほど絶大な権力をもっているのかは、容易に想像がつきますね。(※数値は、2016年度の各大学予算データより、為替王調べ)
 
■日本大学、巨額予算の内訳
日本大学の総予算2698億円、主な内訳は、「国からの補助金100億円」「都や県からの補助金55億円」「学生生徒等納付金収入1069億円」「医療収入499億円」(※日大平成28年度予算より)。
 
■税金が毎年155億円以上、日本大学に投入されている
注目すべきはまず、補助金。これはすなわち税金。私たちが汗水たらして払った税金が、毎年155億円以上も日大に投入されているのです。国からの補助金とは、主に文部科学省や厚生労働省からの補助金、これが100億円。都や県からの補助金とは、日本大学および系列の高中小学校が所在する都や県からの補助金、これが55億円。過去5年、多い年で補助金が年間170億円を超えていました。補助金の大半は、「私立大学等経常費補助」との名目で、日大に支払われています。
 
■予算の大部分は教職員の人件費。人件費は大幅アップ
巨額予算2698億円を、いったい何に使っているのか?実は、教育研究や医療に使う経費よりも、圧倒的に多いのが、人件費。日本大学で働く教職員への給料、および退職した人たちへの退職金として年間1057億円。年間1057億円もの人件費をどうするか?日大の理事34人らトップ経営陣のさじ加減ひとつですから、日頃、学生たちには偉ぶっている教授・講師ら先生方も日大のトップ経営陣には逆らえないであろうことは容易に想像できます。ちなみに、教育研究費は、前年比で6億円もカットされているのに、なぜかこの人件費だけは突出して増加しており前年比57億円の増加。このように人件費が急増している場合、一般企業のケースから類推するに、末端の教職員よりも、おそらくトップ経営陣(理事ら)への報酬が大きなウエイトを占めると推測されます。
 
■日本大学の「医療収入」って何?
大学なのに「医療収入って何なの?」と思った方も多いでしょう。医療収入(499億円)だけで総予算(2698億円)の18%も占めます。これは、医学部・歯学部・松戸歯学部の附属病院における入院収入・外来収入・その他の医療収入です。この日大のデータを見てもわかりますように、附属病院をもっている大学は、収入が比較的安定しています。
 
■最大の収入源は、日本大学の学生が払う学費
日大の年間総予算2698億円のうち最大の収入源となっているのは学生生徒等納付金収入1069億円。これは、日本大学および系列の高中小学校および幼稚園や大学院などの授業料や入学金などです。学生生徒数は約9万4千人、そのうち大学生が6万6千人(約70%)を占めます。つまり最大の収入源は、大学に通う学生(保護者)の払う学費。なお、日大に入学しなかったけども、試験を受けた人は、入学検定料・試験料等を払っており、それが年間39億円(約3~4%)。したがいまして、来春以降、日大の受験者、入学者数が減少すれば、それはすなわち、日大の予算減少、経営悪化、に直結するおそれがあると言えるでしょう。(執筆者:為替王)