ドル円は111円を挟んでもみ合い。株式市場が大きく値下がりしたことでやや円買いが優勢になったものの、110円80銭近辺で下げ止まる。ユーロドルは反発したものの、イタリアの政局不安が重石となり、1.18台前半で頭打ち。

 株式市場は大幅に反落。朝方はプラスで推移していたが、午後にはトランプ大統領が米朝首脳会談実現に懐疑的な見方を示したことから大きく売られる。ダウは178ドル下落し、再び2万5千ドルの大台を割り込む。債券相場は前日と変わらず。長期金利も3.06%台と変化なし。金は小幅に上昇し、原油価格は小反落。


5月リッチモンド連銀製造業指数 → 16

ドル/円   110.80 ~ 111.08
ユーロ/ドル 1.1769 ~ 1.1812
ユーロ/円  130.60 ~ 130.93
NYダウ   -178.88 → 24,834.41ドル
GOLD   +1.10   → 1,292.00ドル
WTI    -0.11   → 72.13ドル
米10年国債 ±0      → 3.060%

本日の注目イベント

独  独5月製造業PMI(速報値)
独  独5月サービス業PMI(速報値)
欧  ユーロ圏5月製造業PMI(速報値)
欧  ユーロ圏5月サービス業PMI(速報値)
欧  ユーロ圏5月消費者信頼感(速報値)
英  英4月消費者物価指数
英  英4月生産者物価指数
米  4月新築住宅販売件数
米  FOMC議事録(5月1、2日分)


 ドル円は111円を挟んだもみ合いが続いています。111円台前半から半ばがやや重くなってきてはいるものの、それでも110円80銭前後まで下げると反発する展開が続いています。104円台から緩やかではあったものの、ほぼ一本調子で上昇し、111円台半ばまでドル高が進み、足元では111円前後で足踏みしている状況です。セオリーからすれば、この先ドルが上昇するにしてもこの辺りで一旦は「調整」が観られるものと思っていますが、調整らしい調整が今のところ観られません。

 米長期金利が3%台で高止まりしていることがドルを支えている大きな要因とみられますが、111円台では実需のドル売りも少なくはなかったはずです。投機筋を中心に、ドルロングがたまってきているとも考えられます。

 トランプ大統領は、米朝首脳会談が実現しない可能性は「かなりある」と述べており、この発言が昨日のNY株式市場の大幅安を引き起こしています。一方で、ホワイトハウスのサンダース報道官は、トランプ政権は6月12日の米朝首脳会談開催に向けて準備を続けていると記者会見では話しています。ここまで来て会談が中止になることはないと思われますが、北朝鮮の非核化を巡っては合意に達しないことも予想されそうです。

 本日は5月に開催されたFOMCの議事録が公開されます。好調な米景気を背景に多くのメンバーが利上げには前向きな発言をしていたと思われますが、その内容が「年内にあと3回の利上げ」を示唆するようなものだと、ドルが一段と上昇する可能性もあります。クリーブランド連銀のメスター総裁は昨日MNIとのインタビューで、「現行のトレンドに基づけば、FF金利の最終的な到達点は3%前後と、過去数十年のケースに比べ相対的に低めのピークになりそうだ」(ブルームバーグ)との見方を示しました。これを基準に考えれば、現行1.5%~1.75%が誘導目標のFF金利は、さらに1.5%程度上昇することになります。毎回0.25%を引き上げるとすると、「来年までにあと6回」という計算になり、米経済の成長がこのまま続けば、「今年3回、来年3回」か、もしくは「今年2回、来年4回」の、どちらかになりそうです。

 ドル円は、チャート上(1時間足)では既に雲を下抜けしています。110円74銭、110円50銭、そして110円28銭前後が下値のマイナー・サポートと予想しています。本日のレンジも110円30銭~111円10銭程度とみています。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)