ドル円は引き続き底堅い動きをみせ、111円33銭までドル高が進む。米中貿易協議が一応合意したことを好感した格好。111円を割り込む場面もあったが、111円前後で取り引きを終える。ユーロドルは小幅に反発。1.1796まで買い戻しが進んだがドル高の流れから上値は限定的だった。株式市場は大幅に上昇。米中貿易を巡る緊張が和らいだとの判断からダウは298ドル上昇し、3月13日以来となる2万5000ドルの大台を回復。債券相場は小動き。長期金利は小幅に上昇し、3.06%台に。金は小幅に反落。原油価格は反発し、72ドル台に乗せる。


ドル/円110.95 ~ 111.33

ユーロ/ドル1.1743 ~ 1.1796

ユーロ/円  130.58 ~ 131.00

NYダウ   +298.20  → 25,013、29ドル

GOLD  -0.40 →1,290.90ドル 

WTI  +0.96   → 72.24ドル  

米10年国債  +0.004  → 3.060%


本日の注目イベント

英  英4月財政収支
米  5月リッチモンド連銀製造業指数
米  米韓首脳会談(ワシントン)


 昨日の東京時間では株価が上昇し、日経平均株価は2万3000円の大台を回復しました。懸念されていた米中貿易協議で、中国側が米国からの輸入を大幅に増やすことで合意し、貿易戦争は避けられたとの見方が株価上昇につながったようです。ドル円は夕方には緩やかなドル高が進み、一時は111円39銭前後まで上昇し、直近の戻り高値を僅かですが更新しました。NYでもドルは堅調でしたが、高値は111円33銭と、上値は伸びていません。ただそれでもドル堅調の地合いは維持されています。

 注目の米朝会談を控え、これから関係国の最後のかけひきが始まると見られますが、市場は雰囲気を見る限り、極めて楽観視しているとの印象は拭えません。個人的には、そろそろ調整が入ってもいいタイミングではないかと考えていますが、「押し目待ちに押し目なし」といった展開が続いています。111円台半ばまで上昇したドル円はこのあと、110~115円のレンジを形成するのか。あるいは110円を挟んで、108~112円のレンジに戻っていくのか分岐路に差し掛かっていると見ています。

 材料としては言うまでもなく、米朝会談を経て、北朝鮮の非核化が実現するのかどうかと、実現するとすればそれまでの猶予期間がどの程度になるのかが重要です。また、ドル円との相関が戻った米長期金利の動きも見ていかなければいけません。一時3.12%台まで上昇した米10年債利回りですが、今週はFRB高官による講演が多く、ここでの発言も注目されます。また明日公表されるFOMC議事録の内容も相場に影響を与える可能性があります。さらに今後随時発表されるであろう、イランに対する制裁内容にも注意が必要です。ポンペオ国家経済会議(NEC)委員長は「過去にない金融面での圧力をかける」と語っています。

 市場は、111円台の値固めをしている状況かと思われますが、111円台半ば近辺がやや重くなってきた印象もあります。本日の値動きで再び111円30銭-40銭前後を試す流れになるのかどうかを確認したいと思います。本日は110円50銭~111円40銭程度のレンジを予想しています。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)