ドル円は111円台に乗せたが、さすがに連日の上昇で勢いもなく、米長期金利が低下したことで110円62銭まで下落。この日のNY市場での高値は111円02銭。ユーロドルは続落し、1.1750までユーロ安が進む。2日に前に記録した1.1763を僅かながら下回る水準を示現。

 株式市場は高安まちまち。ナスダックは28ポイント下落したものの、ダウはほぼ変わらず。小型株は上昇。債券は反発。10年債利回りは3.1%台から低下し、3.05%台で取り引きを終える。金は小幅ながら続落。原油も売られ、71ドル台前半に。

ドル/円   110.62 ~ 111.02
ユーロ/ドル 1.1750 ~ 1.1789
ユーロ/円  130.24 ~ 130.74
NYダウ   +1.11  → 24,715.09ドル
GOLD   +1.90  → 1,291.30ドル
WTI    -0.14  → 71.35ドル
米10年国債 -0.055 → 3.056%

本日の注目イベント

日  4月貿易収支
米  ボスティック・アトランタ連銀総裁講演
米  ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁講演
米  カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁講演


 ドル円は緩やかな上昇が続き、先週末の欧州市場では111円台に乗せ、111円08銭までドル高が進みました。1月23日以来となる111円台です。ただ、前日3.1%台まで上昇した米長期金利が低下したことで、ドル売りもやや活発となり、週末のポジション調整と相まって、110円62銭までドルが下落し、110円70-80銭で越週しています。

 注目された米中貿易協議では、中国側が「米国製品の輸入を大幅に拡大する」ことで合意しましたが、その規模については共同声明では触れていません。協議に参加した劉鶴副首相は、「米中の貿易戦争は回避された」と述べています。ただ当初、米国側に対して年間の貿易赤字を「少なくとも2000億ドル(約22兆2000億円)削減することを提案した」と、クドロー国家経済会議(NEC)委員長が発言していましたが、その部分については特に言及はありません。この協議の共同声明も1日遅れて発表されており、やや玉虫色の結果に終わった印象です。

 先週1週間は、ドルが主要通貨に対してほぼ一本調子で上昇しました。ドル円は109円台半ばから111円台前半まで緩やかでしたが、確実に上昇し、ユーロドルも1.19台半ばから1.17台半ばまで200ポイントの下落でした。米長期金利の上昇がドルを押し上げたドライバーだったと考えられます。従って、今後も米長期金利がこのままさらに上昇して行くのかどうかを見極めることが、相場の先行きを予想する上で重要になってきます。

 チャートを確認しても、「日足」では雲抜けと、重要な移動平均線である「200日線」も抜けています。この上方には目立ったレジスタンスはありませんが、あえて探せば「週足」の雲の入り口にあたる111円90銭前後ということになります。チャートを見る限り、ドル円は上昇トレンド入りしたと考えられます。この先、よほど想定外の事が起きない限り、ドル円は下がったところを拾うというスタンスでいいのではないでしょうか。

 明日には米韓首脳会談がワシントンで開催されます。一気に融和な姿勢を見せてきた北朝鮮も、金正恩委員長の中国への2度目の電撃訪問を境に、国営通信を通しての米国に対する論調は、やや批判的に変わってきました。中国を後ろ盾にしていることがその背景だと見られていますが、焦点は北朝鮮の「非核化」であることに変わりはありません。米韓首脳会談で、米韓関係をより緊密なものだとする印象を見せ付けるようだと北朝鮮側も再度反発することも予想されます。6月12日の米朝首脳会談まであと1カ月弱ですが、その間、米朝だけではなく、日本、中国、韓国でも色々な駆け引きがおこなわれる可能性もありそうです。

 本日のドル円の予想レンジは110円30銭~111円20銭程度と見ています。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)