予想通り円安が進み、今年1月以来、約4カ月ぶりに1ドル=111円台に乗りました。2018年の為替相場の特長は、トレンドが長期化すること。今年1月~3月までは円高トレンド(113円台→104円台)が一貫して続きました。短期チャート分析において3カ月もの間、ダマシすらなく同一方向のトレンドが継続することは異例です。その後、4月に入ってから、「円安への戻りを期待してよい」「具体的には109円から110円を超えるほど反発が伸びる」(※いずれも4月9日号の今週の為替見通しより)などとハッキリ宣言しました。この予想通り、4月下旬から5月上旬にかけて、為替は109円以上になり、瞬間的に110円に達するなど、完璧に予想が的中しました。その後、先週までは109円台を中心に一進一退を繰り返して、上方向の重要ポイント(110円近辺)をブレイクして、さらに円安進行。ブログでは、具体的なメドとして、111円台後半~112円との予想を掲げました。先週金曜日には、とりあえず約4カ月ぶりに111円まで円安が進みました。

 さて、今週の見通しですが、方向性に特に変化はありません。あともうひと伸び、111円台後半~112円近くくらいまでなら、円安が進む余地があるのではないかとの見方を維持します。現在、海外では複数のリスク要因がありますが(特に中東情勢や、主に米中間の貿易戦争)、万が一、リスクが高まるようなことがあって円高方向へ急反落することがあっても、109円台が下支えのサポート帯として強めに作用しやすいと考えられます。

 円安が進んでいる米ドルとは対照的に、軟調な展開なのがユーロ。ユーロ円は、今月は1ユーロ=129円で下げ止まって、先週末はなんとか130円をキープしたという状況です。この先、129円~130円の水準が重要度が高いです。今年これまでの安値圏でもあり、下支えされる可能性が高い一方で、もしも、その水準から下抜けるような展開になりますと、やや大きめの相場変動につながる可能性があります。具体的には去年6月からユーロ高が大きく進む前の起点、すなわち123円あたりを目指して、下落が進むシナリオも浮上します。今週も引き続き、下値サポート帯(129円~130円)の攻防に注目したいです。

 トルコリラ円については、今月もまた下落するのかということで、気分が重い方もおられると思いますが、次のように、厳しい状況であることを解説させていただきました。「下落トレンドであることを認めざるを得ない」「最安値更新の可能性も低くないと言わざるを得ない」「24円近くが現状、最大の下落メド」。結果的には、最安値を更新して1リラ=24円台に突入してきました。トルコは再来週に金融会合が予定されておりまして、できればその前に臨時会合を開催して、利上げなど何らかの手を打つべきなのですが、そうでなければ、やはり24円近辺を目指して、もう少し下落する余地があるのではないかと思われます。

 メキシコペソは、先週末は1ペソ=5.55円。年始からの下落率は3%程度と小幅な変動にとどまっており、新興国通貨の中では非常に安定しています。先週末には、金融会合があり、予想されていた通り、政策金利は現状維持。7.5%のまま。2015年暮れの3.00%から、段階的に利上げを実施してきて、現状7.50%まで引き上げられてきたわけですが、そろそろ利上げは打ち止めではないか、追加利上げしたとしても、あともう少しだろう、との見方が専門家の間でも多いです。(執筆者:為替王)(イメージ写真提供:123RF)