ドル円はジリ高が続き、一時110円86銭まで上昇。米経済指標が良好だったことや、長期金利がさらに上昇したことからドルを買う動きが優った。ユーロドルは下落が一服。1.1785まで売られる場面もあったが、1.18台に押し戻される。

 株式市場は反落。エネルギー株が上昇した一方、シスコシステムズの低調な決算が重石に。ダウは54ドル下げ、他の主要指数も反落。債券相場は続落。引き続き売りが強く、長期金利は4日続伸し、3.11%台まで上昇。金は反落し、原油価格は前日と変わらず。

新規失業保険申請件数       → 22.2万件
5月フィラデルフィア連銀景況指数 → 34.4
4月景気先行指標総合指数     → 0.4%

ドル/円   110.63 ~ 110.86
ユーロ/ドル 1.1785 ~ 1.1812
ユーロ/円  130.41 ~ 130.77
NYダウ   -54.95 → 24,713.98ドル
GOLD   -2.10  → 1,289.40ドル
WTI    ±0     → 71.49ドル
米10年国債 +0.015 → 3.111%

本日の注目イベント

日  4月消費者物価指数
独  独4月生産者物価指数
欧  ユーロ圏3月貿易収支
米  メスター・クリーブランド連銀総裁講演
米  カプラン・ダラス連銀総裁講演
米  ブレイナード・FRB理事講演
加  カナダ3月小売売上高
加  カナダ4月消費者物価指数


 米10年債は4日続落し、長期金利は3.11%台まで上昇。この金利高に呼応するかのように、ドル円は110円86銭前後までドル高が進みました。米株式市場では、ダウが54ドル下落するなど、主要株価指数は揃って反落しましたが、ドルはしっかり。株価の下落はリスク回避につながり、円が買われやすい状況になりますが、この程度の下落には投資家は反応せず、金利高に反応してドル高が進み、金利との相関が鮮明になっています。

 ドル円は今週15日の夜に3回目の110円トライアルに成功し、110円台に乗せてからは、一度も110円を割り込んでいません。ゆっくりですが、しかし確実にドルが上昇している感じです。ちょうど、先週109円台を底固めし、その後110円台に乗せた状況に似ています。

 ということは、来週には111円台に乗せるという見方もできなくはありませんが、そう事が単純に運ぶかどうかはわかりません。今日は週末です。ポジションを手仕舞う動きもあるかもしれません。

 ドル円は110円台後半まで買われましたが、111円台には届いていません。昨年11月のドル高値から3月の安値までの値幅の、61.8%戻しが110円88銭前後と計算され、これが意識されたのかもしれません。トランプ大統領は昨日、中国との貿易交渉が成功しない可能性があることを示唆。これに株価の方が反応した面もありましたが、上述のように、ドル円は米長期金利の上昇に支えられています。

 今朝の経済紙にもありましたが、米金利が上昇する中、原油価格も上昇し、さらに株価とドル円も揃って上昇しています。日経平均株価は昨日121円上昇し、2万2800円台まで回復してきました。この4つが揃って上昇するケースは、そう見られるものではありません。株価は、3月決算の発表をほぼ終え、最高益をたたき出す企業も多かった上に、ドル円が3月の安値から6円以上も円安に振れたことから説明はつきますが、本来株は金利高には弱い面があり、このまま米金利が上昇を続けると、やはりどこかで、米国株の下落を通じてその影響を受けると思われます。もっとも日本株の場合、最も重要な外部要因は米金利ではなく、為替であることは明白です。今後のドル円の動きが最も重要なファクターであることは論を待ちません。

 本日は110円40銭~111円20銭程度のレンジを予想しますが、やはり週末ということでポジション調整の動きには注意したいところです。堅調なドル円ですが、仮に111円台に乗せたとしても、そこから大きく値を飛ばすことはないと見ています。引き続き米中貿易協議の行方と、米長期金利の動きが鍵になります。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)