ドル円は109円台で小動き。米金利が3%を下回る水準だったことでドルが売られる場面もあったが、109円15銭まで。上値も109円43銭と、値幅も28銭に留まる。ユーロドルは1.19台で推移。下げ止まりを見せてはいるものの、方向感は見えず。

 株式市場はまちまち。ダウは7営業日続伸となり91ドル高だったが、ナスダックは2ポイント下落。債券相場はほぼ変わらず。長期金利も2.97%台で越週。金は小幅に反発。原油価格は前日の高値から反落。

4月輸入物価指数             → +0.3%
5月ミシガン大学消費者マインド(速報値) → 98.8
 
ドル/円   109.15 ~ 109.43
ユーロ/ドル 1.1932 ~ 1.1968
ユーロ/円  130.40 ~ 130.68
NYダウ   +91.64 → 24,831.17ドル
GOLD   -1.60  → 1,320.70ドル
WTI    -0.85  → 70.51ドル
米10年国債 +0.008 → 2.970%

本日の注目イベント

中  中国 4月マネーサプライ
米  メスター・クリーブランド連銀総裁講演
米  ブラード・セントルイス連銀総裁講演
米  在イスラエル米大使館のエルサレム移転に伴う式典


 ドル円は底堅い動きを見せ、先週はドルが売られても108円台後半で下げ止まりほぼ109円台での推移となりました。米長期金利が3%台を維持できなかったものの、高止まりしており、日米ともに株価が堅調に推移したことも、ドルがしっかりしている原因になっていると見られます。

 ただもう少しドル堅調な背景を探れば、市場参加者がドルの明確な方向を掴み切れていないからということもあるようです。直近IMMの建て玉を見ても、ネットの円売り枚数は5400枚程度と、極めて少なくなっています。4月に入ってからはネットで「ドル売り円買い」に傾いていましたが、ここ2週間は再び「ドル買い円売り」に戻ってはいますが、上述のように枚数は少なく、投機筋も方向感を判断しあぐねている状況かと思われます。110円は2度試してはいますが失敗しており、この水準が壁になりつつありますが、だからといってドルの下値を試す展開でもなく、ややストレスのたまる動きが続いています。

 引き続き材料は6月12日に行われる米朝首脳会談での非核化の問題です。北朝鮮は4月の南北首脳会談での内容を受けて、未使用の坑道の爆破を日本を除く5カ国のメディアに公開すると発表しました。ただ北朝鮮は過去にも核施設の爆破を公開した後、核開発を再開したこともあり、どこまで信用できるのか疑問は残ります。これに対してトランプ大統領は「ありがとう。とても賢く、親切な行為だ」と評価しています。

 朝鮮半島のリスクが徐々に後退している一方、中東のリスクはかなり高まっています。米国がイラン核合意を正式に離脱したことの影響もありますが、シリアのイラン軍事施設にイスラエルが大規模な攻撃を行うなど、イラン、シリア、イスラエルに加えて、その後ろ盾となっている米国やロシア、トルコなどの動きにも不穏なものがあります。さらにパレスチナやISなども加わったら、さらに混迷を深め、われわれには何が何かよく分からない状況です。

 分かっているのは、中東がさらに混乱すれば、原油価格は一段と上昇し、日本では物価上昇圧力が増し、シェールオイルの産出が活発な米国ではさらに掘削のリグの本数は増え、景気にとってはそれほど悪くはなく、また米国の軍需産業にとってはプラスだということです。

 本日は米国が在イスラエル大使館を現在のテルアビブからエルサレムに移転する式典がある他、重要な経済指標はありません。予想レンジは108円80銭~109円60銭程度と見ています。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)