ユーロ/ドルは、今週に入り日足一目均衡表の雲を下抜けた。昨日には100日移動平均線も下抜けており、3月に付けた安値で過去3カ月間のレンジ下限でもある1.21548ドルに接近。これを下回れば200日移動平均線が位置する1.200ドル前後まで下値余地が広がりそうだ。そうした中、本日の欧州中銀(ECB)理事会が注目されよう。政策変更などのサプライズは期待できないが、理事会終了後のドラギ総裁の会見は要注意だろう。

 前回の理事会では、声明から「必要なら債券購入プログラムを延長・拡大する用意がある」の一文を削除して、いわゆる「緩和バイアス」を撤回した。ところが、ドラギ総裁は会見で「インフレ押し上げのため潤沢な水準の緩和が必要」などと発言してハト派姿勢を強調。結果的にドラギ・マジックが効いた格好となりユーロは下落した。

 なお、現在のECBの資産購入プログラムは月額300億ユーロで、期限は今年9月となっている。早ければ次回6月会合で10月以降の取り扱いが決まると見られるが、そのヒントが今回の総裁会見で飛び出せば材料視されやすい。最近のユーロ圏の経済指標に弱めの結果が目立つ事などを踏まえると、今回もドラギ・マジックがユーロ安を誘発する事は十分にあり得るだろう。
(執筆:外為どっとコム総合研究所 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)