ドル円は小動きながらも米長期金利の上昇を手掛かりに107円50銭まで上昇。ただこの水準では高値警戒感などからドル売りも増え反落。ユーロドルは1.23台で推移。上値も切り下がり、下値も切り上がってきていることで、日足では「三角保ち合い」を形成中。

 株式市場は続落。決算不振銘柄などを中心にダウは83ドル下落。長期金利の上昇が株価を押し下げた面もあり、他の主要指数も揃ってマイナスに。債券は続落し、長期金利は2.91%台まで上昇。原油価格の上昇なども債券売りにつながったとの指摘も。金は反落。上昇を続けている原油価格は3日ぶりに小幅反落。

新規失業保険申請件数       → 23.2万件
3月景気先行指標総合指数     → +0.3%
4月フィラデルフィア連銀景況指数 → 23.2
 
ドル/円   107.25 ~ 107.50
ユーロ/ドル 1.2329 ~ 1.2385
ユーロ/円  132.35 ~ 132.96
NYダウ   -83.18 → 24,664.89ドル
GOLD   -4.70  → 1,348.80ドル
WTI    -0.18  → 68.29ドル
米10年国債 +0.037 → 2.910%

本日の注目イベント

日  3月消費者物価指数
独  独3月生産者物価指数
欧  ユーロ圏4月消費者信頼感(速報値)
米  G20(ワシントン)
米  エバンス・シカゴ連銀総裁講演
米  企業決算 → P&G、GE
加  カナダ2月小売売上高
加  カナダ3月消費者物価指数


 日米首脳会談が終わり、日本側としては「ほっと」一息ついているところです。懸念されたトランプ大統領からの厳しい要求もなく、為替問題への言及もありませんでした。「われわれの絆がこれほどまで強固だったことはない」と、トランプ大統領は日米の蜜月ぶりを強調し、安倍首相も「あなたの偉大な指導力に心から敬意を表する」と大統領を褒め称えていました。日本側から見れば今回の会談は「成功だった」と言えると思いますが、それでは米国側から見れば「失敗だった」のかと言えば、そうでもないと思います。そこには深慮遠謀があるように思えます。

 今回の会談では日本の貿易赤字に対する具体的な削減や制裁などはありませんでしたが、日米で新たな貿易協議の場を設置することで合意しました。また日本がTPPの良さを強調したのに対し、米国はFTAで日米の通商問題を話し合いたいとし、平行線をたどりました。トランプ大統領は今回の会談では日本側の拉致問題解決などにも理解を示し、米国にとって日本は特別だとの演出をしましたが、これがトランプ流の外交政策との指摘もあり、このまま蜜月が続く保証はありません。

 ドル円は昨日の東京時間に共同声明を受けて上昇し、107円50銭前後までドル高が進み、NY市場でも同じ水準を試しましたが、抜け切れていません。先週末には一旦この水準を抜け、107円78銭まで上昇はしましたが、再び107円台半ばが壁になりつつあります。今週はほぼ107円台で推移し、ドルの底値を固めつつあるように見えますが、まだここから上昇するには材料が必要なようです。北朝鮮リスクや米中貿易問題、日米首脳会談と、次々と円高リスクが後退していることが、ドル堅調の要因になっていますが、今後は「森友問題」や財務省などの不祥事で支持率が急落している安倍政権の建て直しも急務の一つです。1週間後に迫った南北首脳会談や、早ければ5月下旬にも開催されそうな米朝首脳会談を通じて、拉致問題が急転直下解決に向けて動き出すようなら安倍政権にとっても起死回生の「逆転ホームラン」ということになりますが、米朝会談は取りやめになる可能性もあり、まだ見通しはたちません。

 日米首脳会談も終わり、これで市場は材料不足ということになりそうです。引き続き大統領周辺でロシア疑惑問題がくすぶってはいますが、現時点では材料になりにくい状況です。107円台半ばを抜け108円に向かうのか、もうしばらくは状況を見守るしかありません。

 本日のレンジは107円~107円80銭程度を予想します。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)