ドル円は緩やかに上昇し、朝方には一時107円78銭と、1カ月半ぶりのドル高水準をつける。その後は売られたが107円台で越週。ユーロドルは反落したが1.23台をしっかり確保。1.2310までユーロ安が進んだが下値は限定的。

 株式市場は反落。銀行など金融株が売られ、ダウは122ドル安。債券相場は反発。10年債利回りは2.82%台へと低下。金は反発。原油は5日続伸。

4月ミシガン大学消費者マインド(速報値) → 97.8

ドル/円   107.26 ~ 107.78
ユーロ/ドル 1.2310 ~ 1.2345
ユーロ/円  132.32 ~ 132.89
NYダウ   -122.91 → 24,360.14ドル
GOLD   +6.00   → 1,347.90ドル
WTI    +0.32   → 67.39ドル
米10年国債 -0.016  → 2.827%

本日の注目イベント

米  3月小売売上高
米  4月NY連銀製造業景況指数
米  4月NAHB住宅市場指数
米  ボスティック・アトランタ連銀総裁講演
米  企業決算 → BOA、ネットフリックス


 米国は13日夜シリアを攻撃しました。1年前の昨年4月にも攻撃していますが、今回は英国とフランスも攻撃に参加しており、化学兵器関連施設を攻撃。米英仏は「成功した」との談話を発表しています。今回の攻撃はある程度予想されていたため驚きはありません。週明けの為替と、株式市場の反応が懸念されていましたが、週明けのオセアニア市場でドル円は107円50銭を中心に取り引きされており、今朝6時半の時点では冷静な動きを見せています。このままの水準での取引が続けば、東京株式市場も冷静な動きになりそうです。

 先週末のNY市場では朝方に107円78銭までドル高が進み、3月下旬の104円66銭から、約3円のドル高円安に振れました。注目したいのは、この間にはいくつもの円高材料が出たにもかかわらずドルが売られなかったという事実です。米中の貿易問題がエスカレートして、中国は米国からの輸入品に対して関税を引き上げるなどの「対抗措置」を発表するに至っています。

 また今回の攻撃へのきっかけになった、シリアの化学兵器使用疑惑に対してトランプ大統領が攻撃を示唆したこともドル安要因として挙げられます。さらに国内に目を移せば、森友問題での安倍首相の支持率の急落も、円を買う動きにつながります。これらの一連の材料を消化しながらドル円は107円台後半まで上昇したことは、先週にも述べましたが、「ドル安傾向の終わりの始まり」である可能性も否定できません。もちろん明日から日米首脳会談を控えていることから、このままドル高が順調に進むとは思いませんが、今週の新たな材料をこなせるかどうかがドル円が110円に向かって上昇できるのか、あるいは再び105円に向うのか、重要な試金石になりそうでうす。

 その日米首脳会談は、フロリダ州のトランプ大統領の別荘「マール・アラーゴ」で行われます。前回同様ゴルフも行うようで、「トランプ・シンゾウ」の親密度を演出するようですが、今回はそう簡単には問屋がおろしそうもありません。トランプ大統領は、対中国への強硬姿勢で相手の譲歩を引き出したように、日本に対しても強硬な姿勢で臨んでくる可能性があるからです。先週末に発表された米財務省の為替報告書では「巨大な対日貿易赤字を懸念している」と明記されていました。

 会談で対日貿易赤字解消の具体的な施策が見出せない場合には、為替の水準にも言及してくることも予想されます。先ずは相手に圧力を加え、威圧する中で落としどころを探るのがトランプ大統領の常套手段です。今回の日米首脳会談でも成果を上げ、11月の中間選挙に向けたパフォーマンスが必要なのはわかりますが、台所事情は安倍首相も同じです。ここを無事通過し、仮に日本が関税引き上げ対象国から外れるような「成果」を上げれば、首相に対する支持率を大きく挽回することも可能かもしれません。

 いずれにしても今回の日米首脳会談では、上記材料にはない直接的な為替変動要因が含まれています。今週はこれまでの緩やかな相場の動きとは異なることになるかもしれません。本日はシリア攻撃に対する株式市場の反応を見極める必要があります。シリアへの攻撃が今回1回で終了するのかは、アサド政権とロシアがどのような反応を示すのかにかかっています。

 本日のドル円は106円70銭~107円90銭程度と予想します。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)