ドル円は106円台から再び107円台を回復。トランプ大統領がシリア問題で柔軟な発言を行ったことで、一時107円43銭まで上昇。ユーロドルは小幅に下落。1.23を割り込む水準まで売られたが方向感は依然として不透明。

 株式市場は大幅に反発。トランプ大統領のツイートが中東情勢の緊張緩和につながり、ダウは293ドル高。その他の主要指数も揃って上昇。債券は売られる。リスクがやや後退したことで売りが優勢に。長期金利は2.84台と大幅に上昇。金は5日ぶりに反落。原油は引き続き中東情勢を理由に続伸。

週間失業保険申請件数 → 23.3万件

ドル/円   107.08 ~ 107.43
ユーロ/ドル 1.2299 ~ 1.2340
ユーロ/円  131.95 ~ 132.34
NYダウ   +293.60 → 24,483.06ドル
GOLD   -18.1   →1,341.90ドル
WTI    +0.25   → 67.07ドル
米10年国債 +0.053  → 2.843%

本日の注目イベント

中  中国3月貿易収支
独  独3月消費者物価指数(速報値)
欧  ユーロ圏2月貿易収支
米  4月ミシガン大学消費者マインド(速報値)
米  ローゼングレン・ボストン連銀総裁講演
米  ブラード・セントルイス連銀総裁講演
米  カプラン・ダラス連銀総裁講演
米  企業決算 → JPモルガン、シティーグループ、ウェルズ・ファーゴ


 ドル円は日替わりで連日上げ下げを繰り返しており、昨日は再び107円台を回復して来ました。107円を挟んだもみ合いが続いていますが、足元では106円台半ばから107円台半ばのレンジを形成しています。昨日もトランプ大統領がシリアへの軍事介入について「攻撃するとは言ったことはない」と述べるなど、やや柔軟な姿勢を見せたことで、株価の上昇と長期金利の上昇につながり、ドル円を押し上げました。 

 ただそれでも昨日のドル円は107円43銭で上昇を抑えられ、先週からこの水準が上値の「壁」になっていることには変わりありません。この水準が「壁」になっている理由の一つが、「日足」の一目均衡表の「雲」の存在です。現在ドル円は「雲の入り口」に達しており、この雲が上昇を抑えているのが見てとれます。「日足」で雲抜けできればトレンドの転換と言えると思いますが、それには現在の107円台から109円台半ばまで上昇する必要があります。

 ドル円だけではなく、ユーロドルも膠着状態が続いています。1.22台半ばから1.24台半ばでの推移が長期間にわたって続いて、トランプ大統領の「一言」、「一つのささやき」で相場展開が大きく変わるため投資家は長期のポジションを持ちにくく、そのため早めの利益確定に動いていることが、相場を膠着させている一つの理由と見ることができます。トランプ大統領の発言の「予測不能さ」が、投資家を大人しくさせていると言えるでしょう。

 中東情勢を巡る緊張の「低下」と「高まり」が日替わりで起こっていますが、現時点では米国によるシリア攻撃の可能性は高いと言えます。今回攻撃が実施されれば、フランスやイギリスも参加するようですが、シリアがミサイル攻撃されれば、それを全て迎撃するとロシアは明言しています。そのような状況になれば、イランやトルコなども巻き込んで中東情勢がさらに悪化し、混迷を深めることにもなるため、避けたいところです。

 本日は米国株高と為替が円安に振れたことで、日経平均株価も上昇が見込まれます。ここ1週間ほど攻め続けている107円台半ばを突破できるのか、あるいは再び106円台へと押し戻されるのか、見て行きたいと思います。

 予想レンジは106円60銭~107円60銭程度とします。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)