ビューティガレージ <3180> は、美容サロン向け美容商材ネット通販の最大手である。中期経営計画では「アジアNO.1のIT美容商社」を目指している。リピート顧客が増加基調で18年4月期増収増益・増配予想である。第4四半期の構成比が高い季節特性や円高も考慮すれば通期予想に上振れ余地がありそうだ。株価は上場来高値圏だ。目先的な過熱感を冷ますための自律調整を交えながら上値を試す展開が期待される。
 
■美容サロン向け美容商材ネット通販の最大手
 
 理美容室、エステサロン、ネイルサロン、リラクゼーションサロンなど全国の美容サロン向けに、業務用理美容・エステ機器(スタイリングチェア、シャンプーユニット、パーマ機器、エステスチーマーなど)や、業務用化粧品・消耗品(ヘアケア製品、エステティック化粧品、マッサージオイル、ネイル商材など)を販売するプロ向け美容商材の物販事業を主力としている。
 
 販売チャネルは、日本最大級のプロ向け美容商材ネット通販サイト「BEAUTY GARAGE Online Shop」でのオンライン販売(=EC)を主力として、カタログ通販、および全国のショールームでの販売を展開している。
 
 IT(ネット通販)とリアル(ショールームでの販売)を融合連携させたBtoBビジネスモデルで、美容サロン向け美容商材ネット通販の最大手である。中間流通を省いたダイレクト販売と大量一括購入による国内最安値保証、自社開発の「WEB&リアル店舗連動型」基幹POSシステム、自社物流センターによる一元管理、中古・格安PB商品と開業支援ソリューションで新規開業者を集める仕組み、物販とソリューションのワンストップサービスでリピート利用に繋げる仕組みなどを強みとしている。
 
 子会社は、タフデザインプロダクトがサロン店舗設計・施工事業、アイラッシュガレージがアイラッシュ(まつ毛エクステ)商材卸売および開業・経営支援事業、BGパートナーズがファイナンスサポートおよび店舗リース・転貸サービスの「サロンまるごとサポート」リース事業を展開している。17年11月にはタフデザインプロダクトが金属製家具・用品製造販売の足立製作所を子会社化した。
 
 海外展開は、海外販売代理店方式=海外ディストリビュータ経由での輸出販売、越境EC代行方式=海外顧客向け購入代行ソリューションサービス導入、自社での越境EC方式=自社ECサイトの多言語版構築の3方向で推進している。
 
 17年12月には、美容商材関連事業を展開するシンガポールのHARU社を子会社化(ビューティガレージ・シンガポールに社名変更)した。東南アジア地域のHUB統括拠点と位置付け、東南アジアへの本格進出を推進する。
 
■中期成長に向けてサービス領域拡大を推進
 
 中期成長に向けた重点戦略として、リピート商材拡充による「フロー&ストック型収益構造」への転換、およびビューティサロン向け「開業+経営支援」のサービス領域拡大を推進している。
 
 物販事業ではリピート商材である化粧品・消耗品の販売を拡大するとともに、機器分野でPB製品、化粧品分野でNB製品の品揃えを強化している。
 
 サービス領域の拡大では、16年3月ノーリツ鋼機 <7744> の子会社で歯科業界カタログ通販大手のフィード社と業務提携して歯科・医療機関向け機器・材料等をOEM受託した。16年11月アトラ <6029> と業務提携して鍼灸接骨院向けに販路を拡大した。17年11月フィード社と共同で歯科診察用チェアを開発し、フィード社から販売開始した。17年12月クレジットエンジン社と業務提携し、同社のオンライン融資サービス「LENDY」を活用したサービスを提供開始した。
 
■美容サロン新規開業が集中する第4四半期(2~4月)の構成比が高い特性
 
 収益の季節要因として、美容サロンの新規開業が集中して美容機器の需要が高まる第4四半期(2~4月)の構成比が高い一方で、年末年始で美容機器の需要が減少する第3四半期(11~1月)の構成比が低いという特性がある。また物販事業の売上総利益率は為替による輸入仕入コスト変動の影響を受ける傾向がある。
 
■リピート顧客が増加基調
 
 17年4月期末の物販事業登録会員口座数は16年4月期末比3万1343口座増加の30万9120口座、このうち過去1年間に1回以上購入履歴のあるアクティブユーザー数は同5916口座増加の9万676口座、過去1年間に6回以上購入履歴のあるロイヤルユーザー数は同3901口座増加の1万9698口座、EC売上構成比率は2.8ポイント上昇の67.1%、PB製品売上構成比率は0.5ポイント上昇の57.6%、化粧品売上構成比率は4.0ポイント上昇の36.4%となった。
 
 ロイヤルユーザー数が大幅増加し、15年6月プロ向け美容業界の商材仕入用として導入した業界初のスマホ用バーコード発注アプリ「BGスマート発注」も寄与してEC比率が上昇している。重点分野のPB比率と化粧品比率も上昇している。
 
 17年4月期の物販事業の製品別売上高構成比はPB機器44.7%、PB化粧品12.9%、NB機器15.8%、NB化粧品23.6%、中古品3.0%だった。PB・NB別で見るとPB比率57.6%、NB比率39.4%、機器・化粧品別で見ると機器比率60.5%、化粧品比率36.5%だった。安定収益源で四半期別売上高の平準化にも繋がる化粧品の比率が上昇傾向である。
 
■18年4月期増収増益・増配予想、円高も寄与して上振れ余地
 
 18年4月期の連結業績予想は、売上高が17年4月期比14.9%増の110億76百万円で、営業利益が8.0%増の6億円、経常利益が12.3%増の6億円、純利益が23.9%増の3億89百万円としている。配当予想は1円増配の年間8円(期末一括)で予想配当性向は12.3%となる。
 
 多言語対応に向けたECサイトのリニューアル、ERP導入に伴う基幹システムの刷新、大阪総合ショールーム&ストア開設、東京本社総合ショールームのリニューアル、海外販売拠点の新設など、先行投資負担で営業増益率が鈍化する見込みだが、先行投資負担を吸収して増収増益予想である。なおECサイトおよび基幹システム刷新の時期は、一部開発遅れや追加開発の発生に伴って18年春頃に延期した。
 
 第3四半期累計は売上高が前年同期比21.7%増の82億72百万円、営業利益が2.0%増の3億64百万円、経常利益が9.6%増の3億71百万円、純利益が46.4%増の2億85百万円だった。売上総利益率は31.8%で1.8ポイント低下、販管費比率は27.4%で1.0ポイント低下した。純利益は連結子会社合併による税負担減少も寄与した。
 
 売上構成の変化、物流関連費用やプロモーション費用の増加、さらに先行投資などで営業微増益にとどまったが、物販事業が20.2%増収、16.6%増益と好調に推移して全体を牽引した。特に安定収益源で四半期別売上の平準化に繋がる化粧品・材料カテゴリーが36.4%増収と大幅伸長した。店舗設計事業も32.1%増収、71.0%増益と好調だった。
 
 物販事業の累計登録会員総数は10.1%増の33万6549口座、このうち過去1年間に1回以上購入したアクティブユーザー数は9.8%増の9万6626口座、過去1年間に6回以上購入したロイヤルユーザー数は26.8%増の2万3435口座となった。リピート顧客が増加基調である。
 
 通期会社予想に対する第3四半期累計の進捗率は売上高が74.7%、営業利益が60.7%、経常利益が61.8%、純利益が73.3%である。第4四半期の構成比が高い季節特性を考慮すれば高水準であり、円高も寄与して通期予想に上振れ余地がありそうだ。
 
■アジアNO.1のIT美容商社を目指す
 
 18年4月期からの中期経営計画2017-2019では、2025年時点での目指すべき姿として「アジアNO.1のIT美容商社」という企業像を設定し、目標数値に20年4月期売上高145億円、経常利益10億円、経常利益率6.9%を掲げている。
 
 4つの基本方針は「IT+物流」ソリューションの進化、商品ラインナップの大幅拡充と開発力強化、グローバル市場への本格進出、周辺サービスの充実と新価値の創造としている。
 
 「IT+物流」ソリューションの進化では、多言語対応に向けたECサイトのフルリニューアル、ERP導入に伴う基幹システム刷新、自社物流センターによる一元管理と海外物流ネットワーク構築を推進する。商品ラインナップの大幅拡充では、化粧品メーカー各社との直接取引口座開設や、国内工場・海外工場ネットワークの整備を推進する。
 
 グローバル市場への本格進出では、第一段階として東南アジアへの本格進出を目指し、17年12月にシンガポールのHARU社を子会社した。また日本の新ECサイトの多言語版を展開する。周辺サービスの充実と新価値の創造では、物販事業との連携や相乗効果創出をメインテーマとして、店舗設計事業のサービス拠点拡充や「サロンまるごとサポート」リース事業の本格稼働を推進する。
 
■株主優待制度は毎年4月末に実施、1年以上継続保有株主が対象
 
 株主優待制度は、毎年4月30日現在で1単元(100株)以上を1年以上継続保有(4月および10月の株主名簿に連続3回以上記載)する株主を対象として、該当株主1名につき希望小売価格3000円相当分の当社オリジナルブランド商品を贈呈する。
 
■株価は高値圏
 
 18年3月16日に第三者割当(割当先SBI証券)による第6回新株予約権(行使価額修正条項付、4000個=40万株)および第7回新株予約権(行使価額修正選択権付、2000個=20万株)の発行を発表した。中期経営計画の目標を達成するために必要な資金を調達する。
 
 株価は好業績を評価して上場来高値圏だ。4月3日には3295円まで上伸した。その後一旦反落したが自律調整の範囲だろう。
 
 4月11日の終値2861円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS65円24銭で算出)は約44倍、今期予想配当利回り(会社予想の年間8円で算出)は約0.3%、前期実績連結PBR(前期実績連結BPS339円18銭で算出)は約8.4倍である。時価総額は約171億円である。
 
 週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインだ。目先的な過熱感を冷ますための自律調整を交えながら上値を試す展開が期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)