トルコリラの下落が続いている。対ドル、対円ともに史上最安値圏で推移している。昨日は中国の習首席が自動車の輸入関税の引き下げなどを発表した事で米中貿易摩擦を巡る懸念が後退。クロス円は軒並み上昇したが、トルコリラ/円は全くの蚊帳の外で26円台を割り込み25.80円台まで下落した。足元のトルコリラ売り材料は(1)双子の赤字(経常赤字と財政赤字)、(2)高止まりするインフレ、(3)大統領による中銀への利下げ圧力、(4)隣国シリア情勢の緊迫化など枚挙に暇がない。中でも喫緊のリスクはシリア情勢の緊迫化だろう。トランプ米大統領は9日に、シリア・アサド政権の化学兵器使用疑惑を巡り「48時間以内に重大な決定を下す」としたが、日本時間11日夜から12日朝にはそのタイムリミットがやってくる。トランプ米大統領は英・仏との共同軍事行動も視野に入れているとされ、シリア情勢は予断を許さない状況となっている。仮に空爆となれば対円でも史上最安値を更新する可能性があるため要注意だろう。
(執筆:外為どっとコム総合研究所 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)