米中貿易戦争という言葉が一人歩きするほど、米国と中国との間で貿易を巡る規制合戦が激化している。そのような中で、中国国家外貨管理局が発表した国際収支統計によると、18年10-12月期の国際収支は365億ドルのプラスとなり、特にIT産業に対する直接投資が前年同期の16億ドルから、128.2億ドルと急増している。大和総研経済調査部研究員の中田理惠氏は4月6日に「中国:IT産業への対中直接投資が急増」と題したレポート(全4ページ)を発表し、中国の国際収支について考察した。レポートの要旨は以下の通り。

◆2017年10-12月期の中国国際収支統計によると、金融収支(外貨準備を除く)は4四半期連続の流入超となった。

◆対中直接投資は4年連続で減少しているものの、ソフトウェア等のIT産業への投資が急増しており、産業の高度化への貢献が期待できる。

◆当局は引き続き中国から海外への直接投資等の資本流出に対して監督強化を行う一方で、外資への対外開放を進めている。今後も、金融や科学技術の分野を中心として外資誘致のための規制緩和が進む見込みである。ただし、技術移転への懸念から必ずしも当局の思惑通りに進むとは限らないであろう。(情報提供:大和総研)(イメージ写真提供:123RF)