RIZAPグループ <2928> (札幌アンビシャス)は4月6日、湘南ベルマーレと三栄建築設計 <3228> と3社共同記者発表会を東京・新宿で開催し、J1サッカーチーム「湘南ベルマーレ」の運営に乗り出すことを発表した。会見で、RIZAPグループの代表取締役社長の瀬戸健氏は、湘南ベルマーレに対して3年間で10億円の投資を行う計画を発表するとともに、「サッカーチームへのサポートを通じて『人は変われる。』を証明したい」と「RIZAPアスリートプロジェクト」の進化についてプレゼンした。また、湘南ベルマーレ監督の曺貴裁(CHO KWI JAE)氏は、「2020年までのタイトル獲得と満員のスタジアムを実現したい」とコミットメントしてみせた。
 
 具体的な経営参画は、RIZAPグループが、現在の運営母体である湘南ベルマーレ社の筆頭株主である三栄建築設計と合弁会社を設立(出資比率はRIZAPグループ:49.5%、三栄建築設計:50.05%)し、その合弁会社を通じて湘南ベルマーレ社に過半数の出資を行うというもの。クラブチームの運営は、現在の湘南ベルマーレ社の経営陣が引き続き行う。RIZAPグループは湘南ベルマーレ社を連結子会社に加えるものの、「クラブ運営についてゼロから勉強させてもらいながら、勝つための本気のサポートに徹する」(瀬戸氏)。胸スポンサーは、これまでどおり三栄建築設計のロゴである「MELDIA」とする。
 
 具体的なサポート内容として示したのは、(1)トレーニングプログラムの開発、(2)トレーニング環境の構築、(3)スタジアムを満員にするためのマーケティング面でのサポートなど。トップアスリートのパフォーマンスを最大化するトレーニングメソッドを選手とのディスカッションも踏まえて開発し、ボディメイク事業で培ってきた10万人のデータに基づく食事/ライフスタイルのサポートによって、選手のポテンシャルがフルに発揮できるような体調管理についてアドバイスも行う。また、スポーツギアや専用トレーニングマシンの開発なども行い、さらには、選手のセカンドキャリアをサポートするためのトレーナーとしての雇用、スポーツ版タレントソーシングなどの事業化も検討するという。
 
 湘南ベルマーレ代表取締役会長の眞壁潔氏は、今回の出資を受けるに至った理由として、選手の育成と報酬の充実が不可欠であるチーム事情を語った。中でもトップチームの報酬がJ1チームの平均に届かない財政事情では、「小中学校の頃から育ててきた選手が、トップチームで結果を残せるようになるとチームを出て他のJチームに行かざるを得なくなってしまう。本当のプロチームとして正しい姿だろうかという思いが常にあった」と語った。「選手もベルマーレで続けたいという思いは強い。移籍を言い出す時に、選手が泣き出して話せなくなってしまうようなことを続けているわけにはいかないと思った」といい、RIZAPグループから3年10億円の投資の多くを、選手育成とトップチームの選手への報酬にあてると語っている。
 
 また、2020年までにタイトル(J1リーグ、天皇杯、ルヴァンカップのいずれか)を獲得するという目標は、とてつもなく高い目標であるが、「RIZAPの瀬戸社長とチームの曺監督が話をする中で、自然と出てきた目標。ベルマーレはチーム発足から今年50周年を迎え、100年構想の次の50年を見据えると、まず、中田英寿がヨーロッパに旅立ち、日本代表に4人を送り出した当時のベルマーレを取り戻したいという思いが強い。地域とともに歩んだ20年でJ1で戦う基盤はある。これから高い山に登ろうという時に、10年先に目標を置くともっともらしくなるが、3年で頂点をめざし、さあやろう! という気持ちを一つにした」と語った。

 曺監督も「今のチームは、目の前の試合を勝ちにいっている。2020年までに一番の高みをめざすことに手ごたえを感じている。これからの試合を通じて、このコミットメントが説得力のあるものになるよう、ベルマーレが変わったと言ってもらえるようにしたい」と、強い意欲を見せた。(写真は、左から、RIZAPグループ社長の瀬戸健氏、湘南ベルマーレ会長の眞壁潔氏、三栄建築設計社長の小池信三氏)